2018年2月26日月曜日

【建設業の心温まる物語】東海コンクリート工業(三重県)・櫻井稔真さん

 ◇同じ目標に向かい一つのことを成し遂げる魅力◇

 15年7月、初めて杭打ち工事を施工管理技術者として担当しました。工期は約2カ月程でしたが、初めて担当する現場であったため右も左も分かりません。元請の監督さんも協力会社、社内の先輩方も知らない人ばかりで、不安でいっぱいの毎日でした。

 最初は、仕事でミスをするたび、協力会社の方から「仕事が分からないんやで、帰ってけや」などと厳しい言葉を多々言われました。そのたびにモチベーションは下がっていくばかりでした。

 「初めて工事を担当するので分からないんやで。なのにそんなこと言われても…」と思っていました。しかしそれでも工事は進みます。元請の監督さんと協力会社の先輩たちは、そんなだめな私をフォローしてくれながら、一生懸命仕事をしています。

 その時、私はようやく気づきました。

 「みんな前向きなのに、私だけが後ろ向きな仕事の仕方をしていたんだ」

 それからというもの、仕事は分からないけど周りの方々に教えてもらって、とにかく一生懸命がんばっていこう、と意識するようにしました。

 施工完了を迎える時には元請監督や協力会社、社内の先輩方から「よう成長したね」「また一緒に仕事しような」などと声を掛けてもらいました。とても成長させてもらった現場で、今ではすごく良い思い出です。

 みんなで同じ目標に向かって一つのことを成し遂げる、それが建設業の魅力だと思います。

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