働く場所や時間などを社員が自由に選べる-。こんな「Work from Anywhere and Anytime(WAA)」がいつでもどこでも好きなように働くことを認めるユニークな制度として注目を集めている▼16年7月にWAAを導入した日用品大手のユニリーバ・ジャパン。上司に申請すれば理由を問わず、自宅やカフェ、図書館など会社以外の場所で勤務できる。大半の社員がWAAを活用し、ワーク・ライフ・バランスの充実と生産性の向上で大きな効果を上げているという▼外部に対しても他社向けのWAA説明会を定期的に開催し、制度導入の意図や取り組みの詳細を広く発信。誰もが生き生きと働き、豊かな人生を送れる社会の実現を目指す企業・団体・個人のネットワークを構築し、多様な働き方の普及を後押しする▼こうした先進的な事例はまだ少数ながら、目指すべき方向性は大多数の企業が一致するところ。より良い環境下で個人の能力を最大限に引き出し、組織全体の生産性を高めることに腐心する▼業態や事業規模が異なれば「働き方改革」の最適解もさまざま。企業の模索は続く。
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