2018年2月27日火曜日

【回転窓】必要なのは適応力

「生き残る種とは最も強いものではない、最も知的なものでもない。それは変化に最もよく適応したものである」▼建設コンサルタントの長大が社員に配布した「ライフスタイルハンドブック」の巻頭は、英国の自然科学者チャールズ・ダーウィンの著書「種の起源」に残した言葉から始まる▼働き方改革の一環で多様な制度をそろえても、社内にどう浸透させるかに頭を悩ます企業は多い。長大のハンドブックは「分かりやすく、見やすく」をコンセプトに、出産や育児などのライフイベントごとに各自が置かれた状況に合った必要な制度が一目で分かるよう色分けされ、要旨も40~50字と簡潔にまとめられている▼作成のきっかけは「育児中はどんな働き方があるのか」といった社員からの問い合わせが急増したことだそう。働き方改革に本腰を入れる企業だけに制度は200を超える。今も次々に新設し、内容を改定するものも少なくない▼どれだけ制度をつくっても「使えない、使わない」では意味がない。社員が使える環境を整えることも企業の重要な役割だ。社員の声に耳を傾け、柔軟に対応する力が多様な働き方を実現する。

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