120周年仕様でお出迎え-。東京都新宿区にある熊谷組本社のエントランスが模様替えされ、来訪者の目を引いている。
同社は先月、創業120周年を迎えた。1階ロビー・待合スペースの色調をイメージカラー「クマガイ・ブルー」で統一。これまでの歩みや主要な施工実績を紹介するパネルなどを時系列で展示し、同社の歴史が追体験できる仕掛けだ。
正面玄関を入ってすぐの床に、120周年を記念したオリジナルのロゴマーク「THANKS FOR YOU 120TH ANNIVERSARY」がプリントされており、訪問客を奥へと誘う。
待合室には、1898年に石工職人だった熊谷三太郎が福井県の水力発電所「宿布発電所」の建設工事を請け負い、第一歩を踏み出してから現在に至るまでの経緯を写真や文章、映像で紹介している。
施工物件の展示コーナーでは、大断層・破砕帯を克服した「黒四・大町トンネル」(1958年完成)、日本初の単独施工による超高層ビル「新宿野村ビル」(78年竣工)、世界最長の海底トンネル「青函トンネル(竜飛工区)」(85年完成)、完成時の高さが508メートルで世界一を記録した「TAIPEI101」(2004年竣工)など、社名が広く知れ渡るきっかけになったプロジェクトの写真が並ぶ。
直近では、得意の無人化施工で熊本地震の復旧工事に貢献した「阿蘇大橋地区斜面防災対策工事」、二重らせんがそびえ立つ特徴的なフォルムが話題を呼んでいる台湾で施工中の高級マンション「陶朱隠園」がピックアップされている。
一見すると、ゼネコンのエントランスとは思えないスタイリッシュな空間で、「会社への来訪者だけでなく、社員からも好評だ」(経営企画本部コーポレートコミュニケーション室)という。
創業120周年記念の特設ウェブサイトも開設した。「熊谷組のすごいところ」と題し、同社が携わった「初めてと一番」の施工実績など、ユニークな切り口を交えながら同社の特徴をPRしている。
同社のマスコットキャラクター「くま所長」とサンリオの世界的人気キャラクター「ハローキティ」の交流を描いた、オリジナルストーリー(全5話)も掲載している。
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