静岡市は、歴史文化拠点づくりの核となる「駿府町地区文化・スポーツ施設」の具体化に向け、18年度当初予算案に約1000万円を計上した。
老朽化が著しい市民文化会館を再整備し、ホールとアリーナなどを備えた新たな複合施設の建設を目指す。このため、検討委員会を設置し民間活力導入に向けたサウンディング調査、周辺エリアへの影響などの検討を進める。19年3月を目標に、構想の前段となる施設整備方針をまとめる予定。
市民文化会館(葵区駿府町2)は、2000席の大ホールと1200席の中ホールなどを備えた地下1階地上4階建て延べ2万890平方メートルの施設。1978年に完成した。稼働率は高いが老朽化しているため、解体跡地に新施設を建設する。
同会館がある駿府城公園周辺では歴史文化施設建設事業や小学校跡地利活用、桜の名所づくり、公園の中堀を活用した和舟乗り場整備など「歴史文化の拠点づくり」のさまざまなプロジェクトが進む。このため、周辺の環境整備や他事業との連携も見据え、来訪者の回遊性が高くにぎわい創出や地域活性化につながる整備方針を策定する。
具体的な検討事項は、▽施設整備に伴う周辺への影響と対応策▽駿府城公園エリアの他事業との連携▽駿府城公園周辺エリアの空間活用の方向性▽民間活力導入に向けたサウンディング調査-など。市は、学識者や市民など12人程度で構成する検討委員会を6、7月ごろをめどに設置し、ソフト面を中心に施設の方向性を検討する。
ハード面については、本年度に4回開いた「駿府町地区文化・スポーツ施設を核としたまちづくり懇話会(座長・坂井文東京都市大教授)」の中で、市が施設構成や規模、事業費など議論のたたき台として、ホールは800~2000席、アリーナは5000~7000席を想定し、4パターンの組み合わせを提示。事業費は約117億~約175億円と試算した。
市は18年度に策定する施設整備方針を踏まえ、19年度以降に整備構想をまとめる。規模や施設構成などはその中で固めることにしている。
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