2019年12月16日月曜日

【回転窓】国連防災世界会議から5年

Do not remain here(ここにいてはダメです)-。東京・江戸川区が作成した強いメッセージが特徴の英語版水害ハザードマップを手に、先週アジアなどの国の政府・自治体関係者が同区の治水施設などを見て回った▼国際協力機構(JICA)による研修の一環で、スーパー堤防やゼロメートル地帯の家屋などを視察。パキスタンの地方州から訪れた防災担当者は「防災計画の立案に役立てたい」と感想を語ったという▼2015年3月に仙台市で開かれた「第3回国連防災世界会議」から来年で5年になる。採択された「仙台防災枠組2015-2030」には、30年までに災害死者を地球規模で実質的に減らすことなどがうたわれている▼大規模な自然災害が世界各地で発生する中、アジアの途上国には復旧が主体の防災計画が多いと聞いた。JICAは警鐘を鳴らし、事前防災や災害のリスクを減らす投資の実行を支援している▼19年は台風の被害が相次ぎ風水害への備えが今まで以上に問われた。被害を減らし仙台防災枠組の目標を達成するためにも、国内外で取り組むべきことがまだまだあるはずだ。

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