三菱地所がCLT(直交集成板)の魅力を発信する拠点として東京都中央区に建設していた展示施設群「CLT PARK HARUMI」が完成した。
施設全体で岡山県真庭市産のCLTを680立方メートル使用。木材の特性を生かした特徴的な形状の施設群には、グーグルが運営するデジタル技術の学習施設のほか、教育とエンターテインメントを融合させたコミュニティースペースなどが入る。
施設群の所在地は晴海3の2の15。パビリオン棟(S・CLT造平屋601平方メートル)と屋内展示棟(CLT造2階建て延べ985平方メートル)、展示別棟(S造平屋44平方メートル)で構成される。パビリオン棟ではCLTパネルの新たな活用法として、梁の一部分にCLTを導入し、S・CLTの混合構造の可能性を提案している。屋内展示棟では軒や階段に木組み細工を施し、木のぬくもりを感じられるデザインとした。
設計監理を三菱地所設計、デザイン監修は隈研吾建築都市設計事務所が担当。三菱地所ホームが施工した。
施設群は12月14日に開業予定。2020年東京五輪・パラリンピックの終了後、来秋には建物を解体し、真庭市の国立公園蒜山(ひるぜん)内に移築する。観光と芸術・文化の発信拠点として蒜山高原一帯の新たなランドマークとして生まれ変わる。
解体後の跡地には三菱地所が複合ビルを建設する。計画によると、複合ビルはホテルや店舗が入る「ホテル棟」(地下1階地上10階建て)と、事務所や店舗が入る「事務所棟」(同地上20階建て)の2棟構成。総延べ床面積は約5・2万平方メートルの規模となる。21年にも着工し、23年度の完成を見込む。
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