2015年4月24日金曜日

【ILCってなに?】国際リニアコライダー計画実現へ東京宣言

 

 素粒子物理学の最先端実験施設「国際リニアコライダー(ILC)」計画を推進する先端加速器科学技術推進協議会(西岡喬会長)と国際研究組織のリニアコライダーコラボレーション(LCC、リン・エバンスディレクター)が、東京都内で国際シンポジウムを開き、早期の誘致実現へ「ILC東京宣言」を発表した。
 ILCは、全長が30キロメートルにも達する直線状の加速器を造り、現状到達可能な最高エネルギーで電子と陽子の衝突実験を行う施設。ビッグバンに迫る高エネルギー反応をつくり出すことで、宇宙創成や時間と空間の謎が解明に近づけるといわれる。施設の誘致を目指す日本では、北上山地(岩手、宮城両県)での建設開始を目指し、LCCが中心となって機器の開発や土木設計に向けた検討を進めている。 
 シンポジウムでは、エバンスディレクターが東京宣言を読み上げ、「ILCは今後の研究発展のために不可欠。われわれ研究者は実現を切望している」とあらためて重要性を強調。日本政府がILCの事業評価を実施していることに謝意を示し、総額1兆円とされる事業費の分担をめぐって各協力する仕組みの構築が必要だと訴えた。

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