◇溶接箇所の美しさで成長分かる◇
高校の授業の一環でアーク溶接を学び、楽しさと大きなやりがいを感じた。それがきっかけで、将来は「溶接の技能者として働きたいという気持ちが芽生えた」。溶接技能者として働ける就職先を探したものの、女性ということもあって思うようにはいかなかった。だが、「最後の希望」と思って受けた採用試験で今の会社に採用された。
最初の配属先は、希望していた溶接を担当する部署。しばらくは溶接に関連する基礎的な仕事をやってきた。今年に入ってからは「入社した時から憧れていた完全溶け込み溶接
(フルペネ)をやらせてもらえるようになった」と笑顔で話す。フルペネは強い強度を確保する必要があり、橋梁の品質に大きく影響する重要な作業だ。「技術的には難しいけれど、毎日の作業が楽しい」という。
「自分自身でものを作っている達成感とやりがいを感じられることに加え、溶接した箇所の美しさなどから、どのくらい自分が成長しているか目で見て分かるところがいい」と溶接の仕事の魅力を語る。
技術には自分なりのこだわりを持っているが、先輩たちと比べるとまだまだ未熟さは否めない。「これからも腕を磨き、早く先輩に追い付きたい」。
将来の目標は、上司に一人前になったと認めてもらうこと。「溶接コンクールに出て日本一になりたい」と夢も描く。
(製造第2グループ、いとう・なほみ)
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