2017年3月17日金曜日

【回転窓】職人育成に志ある資金を

ふるさと納税やクラウドファンディングは、特定の地域の発展や個々の活動を期待する志ある資金を呼び込むという意味で同様の趣旨を持つ。成長に期待を込めるという側面では、株式投資も似ていよう▼個人に対する投資で分かりやすいものに、プロスポーツ選手とのスポンサー契約がある。選手は、自分に投資してくれる企業のためにも一生懸命練習に励み、試合に臨む。選手が活躍すればするほどスポンサーの露出頻度も高まるウイン・ウインの関係が成り立つ。大相撲の懸賞金などもしかり▼国土交通省は昨年、これからの建設産業を「人材投資成長産業」にすると宣言した。一義的には、将来の担い手を確保・育成するために建設産業自らが職人育成に積極投資をしていこうというものだが、外部から投資を呼び込みたいとの思いもあろう▼職人育成に外部資金を呼び込むにはPR活動が欠かせない。「見える化」といった受動的姿勢では不十分であり、能動的な「見せる化」が必要だ▼スポーツ選手のように感動を味わえる職人技を披露することができたら、志ある投資をしたいという人たちが現れるかもしれない。

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