子どものころ、バレンタインデーほどの盛り上がりはないものの、3月14日がホワイトデーだということは、いつの間にか定着した▼チョコレートをくれた女性に男性が返礼のプレゼントをする。このイベントをお菓子の業界団体が始めたのは40年近く前の1980年だそうだ▼全国飴菓子工業協同組合が運営するホワイトデー公式サイトにその経緯が詳しく紹介されている。「どうすればキャンディーの需要拡大を図れるか」。この課題に対し、各メーカーの首脳が知恵を持ち寄り、侃々諤々の議論から生まれたのがホワイトデー▼需要を喚起するにはどうすればよいか。企業や産業界が常に追い求める課題だ。意図しないところでブームが起きることもあれば、綿密な戦略に基づき新たな市場を生み出すこともある。長い時間をかけてイベントが市民権を得た時、それは一時的なブームではなく当たり前になる▼建設業界は消費行動を後押しするイベントとは縁遠いが、最近は女性活躍やICT(情報通信技術)活用など新しい流れが生まれつつある。一時的なブームに終わらせることなく、知恵を絞って定着させてほしい。
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