◇知らないこと知る楽しさ糧に◇
地元・千葉の木更津工業高等専門学校で土木工学を学んだ。就職活動の際、建設会社で女性技術者の採用がなく、IT関連企業に事務職として就職。その後も事務職を中心に何度か転職した。高専卒業から10年がたち、「土木の世界で働くことはもうないだろう」と思っていた矢先、今の会社の採用試験を受ける機会が巡ってきた。
昨春の入社早々、海洋土木のことを分かっていない新人ながら、千葉の富津沿岸での浅場造成工事の現場に配属された。周辺ではノリの養殖などが行われており、環境への影響を最小限に抑えて工事を進めることの大切さを学んだ。
高専では男子生徒の割合が圧倒的に多く、建設業界と同じ男社会。学生時代に既に免疫ができており、入社後も特に困ったことはない。支店の土木部門で女性技術者は自分一人という状況だから、周囲の人たちが余計に気を使ってくれる。
学業では理系よりも文系の方が得意だったにもかかわらず、高専に進学した。知らないことを知る楽しさを学生時代に経験できたことは大きな糧となり、それは今の仕事にも通じる。経験ゼロの世界で目の前の仕事に必死で取り組むのを楽しんでいる。
重機や作業船、大きな構造物を見ているだけでわくわくする。その時々に巡るチャンスを大切にしながら、「技術者として一歩ずつ成長していきたい」。
(本牧JV作業所、やまだ・ゆか)
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