2017年6月30日金曜日

【五輪終了後は一般開放】五輪カヌー・スラローム会場の詳細計画明らかに

カヌー・スラローム会場の完成イメージ
(16年5月時点、提供:東京都)
2020年東京オリンピックのカヌー・スラローム競技で使用される会場の詳細計画が明らかになった。葛西臨海公園の隣接都有地に新規整備する国内初の人工スラロームコースには、延長200mの競技コースやフィニッシュプール(8700㎡、ウォーミングアップコース含む)、ボートコンベアを配置。S造2階建て延べ1520m2の管理棟、RC造地下1階地上平屋延べ720m2のろ過施設も建設する。

 オリンピック開催時には競技コースの南側に約1万5000席のスタンドを仮設。大会終了後は、カヌー以外にラフティングといった水上スポーツ・レクリエーションが楽しめる施設として葛西臨海公園や葛西海浜公園と一体的に運用し、年間10万人来場を見込む。
スラローム会場の施設配置図
(実施段階環境アセスメント資料より)
競技会場の建設地は東京都江戸川区臨海町6の1。敷地面積は約7・6haで、敷地の北側に50台分の平面駐車場を設ける。競技コースには高低差があるため、水路内に循環水流を起こす揚水ポンプを設置。フィニッシュプールからスタートプールまでカヌーに乗ったまま移動できるようにするため、ボートコンベアを配置する。コースの水には上水を使い、水質を維持するためにろ過設備を設置する。
カヌー・スラローム会場は葛西臨海公園と荒川にはさまれた場所に整備する
(実施段階環境アセスメント資料より)
江戸川区が運用する緑化基準を満たすため敷地のうち9970㎡を樹木や芝生で緑化する。工期は準備工を含めて24カ月を計画。今年9月に着工し19年10月の完成を予定している。工事がピークを迎える着工後10カ月目には1日当たり大型車両180台、小型車両124台が現場付近を走行する見通し。工事に伴い5万6900m3の土が発生する見込みだが5万6300m3、率にして99%を再資源化する計画。建設汚泥は現場内でスラリー化安定処理土を製造して現場内で盛り土材などに利用し、場外搬出しない予定だという。 

 カヌー・スラローム会場の実施段階環境アセスメント業務は日本工営が担当している。 

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