富士教育訓練センターで行った実地研修の様子 |
同社のブランドメッセージは「人がつくる。人でつくる。」。山田武史人事部人事1課課長は「機械化が進み、生産性が上がっても、建物や構造物は作業所に関わる多くの関係者が協力し、『人』の手によって造られている。メッセージにはそうした思いが込められている」という。
新卒採用で求めるのは、「ものづくりを楽しめる人材」であり、同社グループのグローバルビジョン「“喜び”を実現する企業グループ」を理解し、実現に向け共に歩んでいくことのできる人材だ。「多くの『人』と協力しながら、大きなことを成し遂げることに、やりがいや楽しさ、喜びを見いだせる人、バイタリティーのある人材に来てほしい」と山田課長は力を込める。
採用活動では、採用実績のある大学を中心に、就職担当教授を直接訪問して求人票を渡すなど、丁寧な対応を心掛けている。大学ごとに複数のリクルーターを任命し、会社説明会への同席や面談、内定後のフォローを担当してもらう。
人事部人事1課の福間加純さんは、「当社社員の人間性が決め手となって志望したという学生も多い。採用ページやパンフレットでは、具体的なキャリアプランとともに、社員の考えや人柄が伝わる内容にしている」と話す。
会社説明会やインターンシップでは、座談会や懇談会といった採用担当者以外の一般社員と話ができる時間を設けている。「入社後のミスマッチが発生しないよう、知りたいことをフランクに質問してもらう」と福間さん。OB・OG訪問も適宜受け付けている。
新入社員の手厚い研修制度にも定評がある。事務系社員を含め、入社直後は作業所配属が基本。建設会社の根本であり、最も大切な作業所の仕事を経験させるようにしているという。全職種共通の研修では、入社時のビジネスマナーなどの基本教育に加え、作業所をより深く理解するために富士教育訓練センターでの実地研修も行っている。
さらに本年度からは、建築技術系新入社員の研修制度を拡充。7~12月に本社で集合研修を実施することにした。「OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)という名目で作業所任せにしてきた新入社員への教育を体系的なものとし、カリキュラムの目的を明確にした」(山田課長)という。富士教育訓練センターでの実地研修も2回に増やす。
福間さんは「会社を選ぶ際には知名度や規模、処遇なども選択の要素になるが、『人』も重要なポイントになる」と強調。「社風が自分に合いそう、この人と一緒に働きたいという直感的なものも大切。就職活動では、できるだけ多くの人に会って話を聞いてほしい」とアドバイスしている。
《新卒採用概要》
【新卒採用者数】 男性131人、女性30人(2017年度実績)
【3年以内離職率】14・7%(2013年度新卒)
【平均勤続年数】 男性21年、女性13年(2016年3月末時点)
【平均年齢】 45・0歳(2016年3月末時点)
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