森ビルは、20日に六本木ヒルズ(東京都港区)の広場「66プラザ」で省エネルギー型外気冷却システム「ドライミスト」の運転を開始した。
来街者の快適性向上と省エネルギーの推進が目的。06年から実施している取り組みで、今年は装置を増設し、噴霧面積を従来の180平方メートルから4倍の720平方メートルに拡大した。
増設工事は東京都が実施する「クールスポット創出支援事業」の対象事業に認定された。民間企業の取り組みが同事業の対象となるのは珍しいという。
ドライシステムは、樹木の蒸散によって周囲の気温が下がる原理を応用。噴霧した超微細な水滴が気化する際に周囲の熱を奪うことで気温を低下させる。気温など一定の条件が満たされた場合、自動制御で運転を開始・停止する。
噴霧の開始条件は、気温が27・5度以上で、湿度が70%未満、風速が秒速4メートル未満など。停止条件は、気温が25・5度以下で湿度が75%以上、風速が秒速4メートル以上の場合。降雨時は開始条件を満たしていても、作動しない。
森ビルによると、ドライシステムによって、噴霧したエリアで気温が約2~3度低下するなどの効果が得られるという。消費電力量はエアコンの約25分の1で、環境負荷の低減にも一役買う。噴霧時間は午後6時半まで。今年は9月末まで運転する見通しだが、気候の状況などによって変更する場合がある。
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