2017年6月26日月曜日

【建設業の心温まる物語】マツナガ・大野悠也さん(愛知県)

 ◇自分が成長できるかどうかは自分次第◇

 入社2年目の冬の出来事です。私は内勤で働くことが多いのですが、ある現場の竣工が迫っており、工程を間に合わせるために少しでも力を借りたいとのことから、2週間ほど現場に常駐することになりました。

 内勤で働いていた私は現場のことが分からず、図面も読みとれず、なかなか皆さんの役に立つことができません。職方さんから言われるがままに、物を持って支えたり、資材を運んだりして日々を過ごしていました。こんな状態でいいのか、と考えていました。

 そんなある日の夜、上司Aさんが現場にやってきました。そして私の様子をみて変だと思ったのか「大野くん、がんばっているのか?」と声をかけてくれました。私は「現場の現状が何も理解できません。そのため、皆さんの役にも立てず働いている気がしないんです」と打ち明けました。するとAさんは、「分からないことを分からないままにしておくな。自分が成長できるかどうかは他人じゃなく自分次第なのだから。とにかく行動を起こせ」と言っていただけました。

 私は、甘えていた自分に気づき、ハッとしました。それからというもの、私は職方さん達に積極的に質問し、行動するように心掛けました。そうすると、今まで冷たく感じていた職方さんが次第に親しみやすくなってきたのです。また、日に日に成長していく自分を感じることができました。あの時、Aさんの言葉があったから今の私があります。今でも、そしてこれからもあの言葉は忘れられません。

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