2017年6月22日木曜日

【回転窓】マンホールカードから広がる世界

「マンホールカード」をご存じだろうか。ちょっとしたブームになりつつあるのだ▼全国至る所にあるマンホールだが、ふたのデザインは場所によってさまざま。岡山市では桃太郎、広島市なら野球の広島カープと地域色を生かしたものも多く、それをカードに印刷している。これまで170種類が作られ、現地に行かないと手に入らない。マンホール愛好家「マンホーラー」が各地を回って集めている▼栃木県足利市では史跡足利学校を描いたカードなど2種類を配布している。昨年8月に計1200枚を用意したが、今月16日に在庫が切れた。「あまりの勢いで無くなったので驚いた。遠くからも来てくれて喜んでいる」と市の担当者▼今月28日には栃木県でマンホールカードを集めて回るバスツアーが催される。主催する平成エンタープライズ(埼玉県富士見市)は、カレンダーの一番下、月最後の水曜日を「下水」と見立て、毎月実施していくという▼地下に広がる下水の世界。一般市民の理解を深めるのはなかなか難しい。マンホールを入り口に関心を高め、支える人や技術も知ってもらう。そんな展開を期待したい。

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