国土交通省は20日、外航クルーズ船の受け入れに必要な港湾の設備投資費用を補助する「国際クルーズ旅客受入機能高度化事業」の初弾として、24港29地区の事業を採択した。
地方自治体や民間事業者が取り組む旅客ターミナルの設備改修や屋根付き通路の新設、既設の老朽倉庫や危険物取り扱い施設の撤去・移設などにかかる費用の3分の1を補助する。
国交省は17年度予算で創設した補助事業の経費に国費10億円を計上。今回の初弾では24港29地区の事業に国費約8.7億円(事業費約26億円)を充てる。時期は未定だが、17年度に残りの予算の範囲内で2回目の募集も行う予定だ。
外航クルーズ船の受け入れ拠点整備は政府の成長戦略として推進中。クルーズ船で来日する年間の外国人旅行者数を20年に過去最高だった16年(約199万人)の2.5倍となる500万人にまで増やす目標を掲げる。今回の補助事業は具体策の一つ。その初弾として選定した24港29地区の事業の概要は同省のホームページで公開している。
先の通常国会で成立した改正港湾法では、外航クルーズ船の受け入れ拠点整備を官民連携で加速させる制度も創設した。地方自治体などの港湾管理者がクルーズ船会社に岸壁の優先使用権を与える代わりに旅客ターミナルを整備してもらうスキームを導入した。
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