資源探査などの宇宙開発を手掛けるベンチャー企業のispace(東京都港区、袴田武史代表取締役)は13日、月着陸船を独自開発し、月の周回と月面着陸に挑む計画を発表した。
民間では国内初の試みで、産業革新機構や清水建設など計12の機関投資家・事業会社が101.5億円を出資。2019年末までに月の周回軌道へ投入して軌道上から月探査を実施した後、20年末を目標に月面に軟着陸して探査ロボットで月面探査を行う予定だ。
同日、東京都内で記者会見した袴田代表取締役は「宇宙では特に水が最も重要な資源となる。月面で水資源を開発するには、まず水資源を見つけないといけない。それが探査だ。高頻度で安定的な月面への輸送サービスを構築し、さまざまな探査を可能にしていく。月面着陸技術を確立し、21年以降は商業的な月面輸送サービスを開始したい」と意気込みを語った。
開発する月着陸船には、探査ロボを2台積むことが可能。探査ロボには観測装置やさまざまな物資を搭載し、月面上のさまざまな場所でビジネスを展開することを想定している。月面上で得られる画像や情報などを活用したデータビジネスも展開していく。
清水建設など事業会社には、月探査ミッションを通じてさまざまな共同プロジェクトに参加してもらい、事業パートナーとしてサポートしてもらう予定という。
同社によると、2040年には、月に1000人が住み、年間1万人が訪れ、建設、エネルギー、鉄鋼、通信、運輸、農業、医療、月旅行など月の水資源を軸とした宇宙インフラが構築されると見込む。プロジェクトのイメージ動画はYouTubeで公開している
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