2017年12月15日金曜日

【地形判別の高精度化実現】アジア航測、赤色立体地図作成にAI活用

アジア航測は、自社の特許技術である赤色立体地図のデータに人工知能(AI)の深層学習(ディープラーニング)手法を組み合わせた高精度の地形判別技術を開発した。

 新しい技術は、航空レーザーで取得した計測データに含まれる樹木や建物などを自動で除去する「航空レーザーのノイズ除去」と、土砂災害の恐れがある場所を把握できる「土砂災害リスク地形自動抽出手法」の二つ。今後、地形判別の品質向上に役立てる。

 赤色立体地図は、同社の技術者が2002年に航空レーザー計測結果を表現(可視化)するために開発。尾根は明るく、谷は暗くなる地形表現方法を採用した地図で、地面の高低差や細かな凹凸が立体的で鮮明に分かる。

 同社は、高品質な地盤データを求めるため、航空レーザーデータに含まれる樹木や建物などを除去するフィルタリング処理に赤色立体地図を活用しているが、今回はディープラーニングを活用してフィルタリング処理を自動的に行うノイズ除去手法(名城大と共同特許申請済み)を開発。既に一部作業に使い、実用化段階に入っている。

 土砂災害リスク地形自動抽出手法は、地形判読に優れた赤色立体地図とディープラーニングを組み合わせ、災害リスクのある場所を精度よく自動で抽出して見落としやばらつきの減少を図る技術。危険箇所を効率的に漏れなく把握することが可能という。

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