小田急江ノ島線の片瀬江ノ島駅(神奈川県藤沢市)を改良するプロジェクトが始動する。
長年親しまれてきた竜宮城の外観イメージを残しながら、コンコースの拡大やトイレの全面リニューアルなど、より便利で快適に駅が利用できる環境にする。
デザインは小田急エンジニアリングと菅野企画設計が担当。清水建設の設計・施工で2018年2月に着工する。完成は2020年5月を予定。東京オリンピックの開催前に供用を開始し、新しい竜宮城で国内外から江の島を訪れる観光客らを迎える。
現在の駅舎は1929年4月に開業した。竜宮城をイメージしたデザインが特徴で、1999年には運輸省(現国土交通省)による「関東の駅100選」に選ばれている。供用から長い年月が経過し、建物が老朽化している上、駅舎内の設備に機能不足が見られることから、全面的なリニューアル工事を実施する。
駅舎の外観は竜宮造りと呼ばれる神社仏閣の建築技法を採用して建設し、デザイン性を高める。ホーム上の屋根は半透明のテント膜を使ったもの変更し、自然光を採り入れ明るい空間にする。ホームと駅舎の屋根は連動性を持たせる。
コンコースは現状から25%広くして駅構内の回遊性を高めるとともに、イベント開催時でも人の流れがスムーズになるよう工夫する。トイレは男性用、女性用共に個室数を増やすほか、現在1カ所の多目的トイレを男女トイレ内にそれぞれ設ける。女性向けにパウダーコーナーも新設する。
駅の建物概要は敷地面積1305㎡、2階建て延べ936㎡。工期は18年2月~20年5月。片瀬江ノ島駅の平均乗降客数は2016年度で1日当たり2万1440人だった。
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