建設機械・安全機器メーカーの三成研機(埼玉県日高市、椎野尊広社長)は大成建設の協力を得て、国産機最大の工事用4・5トンエレベーター「SEC-4500H」を開発した。
最大積載量は4・5トンで、定員が69人。昇降速度は国内最速の分速100メートルを実現している。大成建設が東京都江東区で施工中の「(仮称)豊洲二丁目駅前地区第一種市街地再開発事業2-1街区新築工事」(発注・三井不動産)に初導入した=写真。
工事用4・5トンエレベーターは、大成建設の指導と支援を受け開発した。現場での使い勝手や設計図に収めやすい寸法を選定したという。本体は輸送から現場での組み立て、使用、解体まで一連のサイクルで安全性と作業性を考慮。特殊な部材や工具を使わずに組み立て・解体ができるようにし、市場性の高い主要部材で構成している。
これまで三成研機が提供する工事用エレベーターの最上位モデルは最大積載量3トン、定員46人だった。新開発のエレベーターは最大積載量4・5トンで69人まで搭乗可能。昇降速度は国内最速の毎分100メートルを達成し、振動も抑制したという。
かごの大きさは幅6メートル、奥行き2メートル。これまでタワークレーンなどを使って運び上げていた大型の内装材やカーテンウオールもエレベーターで運搬できる。現場の生産性向上に寄与することが見込まれる。
1号機に続いて2号機も大成建設が都内で施工する建築現場に導入する予定。三成研機は追加仕様などで昇降速度の向上を図るとともに、高さ300メートルを超える超高層ビル現場への導入も視野に入れる。効率的な作業を支える要素技術として、現場の生産性向上に寄与していく方針だ。
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