関東地方整備局が品川駅(東京都港区)の西口駅前広場などの整備に向けた事業計画の中間取りまとめを公表した。国道15号の上部空間を活用して、最先端モビリティーなどの乗降ができる次世代型交通ターミナルを整備する。周辺の民間開発と連携を図り、バスターミナルなども設ける。今後、産学官による検討会を立ち上げて議論し、本年度内に事業計画を策定する。
同局は昨年9月に事業協力者として、京浜急行電鉄と西武プロパティーズ、JR東日本の3者を選定し、事業計画の検討を進めてきた。中間取りまとめで示されたイメージによると、次世代交通ターミナルは、2階デッキレベルの上に複数階の施設として整備する。
自動運転などの最先端の車両や技術、システムが体感できる交通拠点とする。JR東日本が品川~田町駅間に建設中の「(仮称)品川新駅」などを含めた周辺地域に、次世代モビリティーで行き来できるようなネットワークを形成していく。にぎわい広場や3~4層程度の商業施設、シンボリックなセンターコアなども配置する。
品川駅と国道15号を挟んで隣接している高輪3丁目地区と4丁目地区では、民間による開発計画が予定されており、連携を図っていく。4丁目開発には、交通機能と防災機能が融合した複合ターミナルを盛り込むことをイメージとして示している。タクシーや高速バス、次世代モビリティーなどの交通結節機能や災害時の緊急輸送拠点機能・情報拠点機能を設ける方向だ。3丁目新規開発ビルには、利便性の高いバス乗降場を整備するとしている。
北品川方面への玄関口となるようなたまり空間の整備や、新駅方面への人・モビリティーの往来を可能とするような十分な通行空間の確保も中間まとめに盛り込んでいる。
品川駅はリニア中央新幹線の開業が計画され、羽田空港とのアクセス性にも優れている。一方で駅と街の連絡性が低く、駅前広場などの空間不足なども課題となっている。
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