2018年9月5日水曜日

【事業者は戸田建設、21年運転開始めざす】五島市沖洋上風力発電(長崎県)、環境アセス書の縦覧開始

 戸田建設は長崎県五島市沖で計画している「(仮称)五島市沖洋上風力発電事業」の環境影響評価(環境アセス)書をまとめた。7月に評価書を経済産業相に提出。8月6日付で内容について変更が必要ないとの確定通知を受けた。これを受け、評価書と要約書の縦覧を4日~10月4日の期間で実施する。21年4月ごろの運転開始を見込む。

 事業の対象区域は、五島市崎山沖にあるモデル地区の海域約25・8平方キロメートル(東西8・5キロメートル、南北4キロメートル、水深100~150メートル)。浮体式の洋上風力発電施設の最大総出力は2万2000キロワット(九州電力への接続可能最大出力は2万1000キロワット)。定格出力2100キロワットの風車8基と5200キロワット1基で構成する。

 海底ケーブルは、実証機に接続されている既設風車用海底ケーブル(延長約5キロ、外径146ミリメートル)を流用する予定。風車間を接続する海底ケーブルは、先行設置する係留施設(アンカー、チェーン)の支障にならないよう、中間ブイなどを使って海底に敷設する。

 陸上送電線は海底ケーブルの陸揚げ地点から九電の連携点までの道路などを利用し、埋設管で敷設する計画。受変電設備は五島市内に九電が保有する特別高圧鉄塔施設の隣接地に整備する。

 概略工程によると、10~11月に係留設備や浮体の設置、送電線・受変電設備の関連工事、浮体部の浜出し・海上運搬などに順次着手し、19年1月から海底ケーブルの敷設などを進める。事業区域では、騒音など工事中の環境監視を実施。環境への影響が生じた場合は同時作業の抑制、工事の平準化などの環境保全措置を講じる。

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