2018年9月13日木曜日

【W+S造10階建て、施工は竹中工務店】三菱地所、高層CLTマンション(仙台市泉区)の建築現場公開

三菱地所は、国内初の高層CLT(直交集成板)建築物として仙台市泉区で建設を進めている賃貸マンション「(仮称)泉区高森プロジェクト」の施工現場を11日に公開した。設計・施工・監理は竹中工務店が担当している。

 計画地は高森2の1の泉パークタウン内。規模はW+S造10階建て延べ3604平方メートル(39戸)で、国内最大の木造ハイブリッド構造マンションとなる。床と壁に約230平方メートルのCLTを構造材として使用した。

 2~10階の柱に、竹中工務店が開発し2時間耐火の大臣認定を取得した耐火集成材「燃エンウッド」を採用。4~10階の床パネルに2時間耐火のCLTを配置しており、2時間耐火性能を有する燃エンウッドとCLTが国内で初めて実建物に使用される事例となる。1~5階の耐震壁にはCLTを取り付けた。

 同プロジェクトは林野庁の「CLT建築物等普及促進事業のうち協議会が取り組む実証的建築支援事業」、国土交通省の「サステナブル建築物等先導事業(木造先導型)」に採択されている。19年2月下旬の完成を目指し、完成後は賃貸住宅として運営しながら建物性能に関するデータを継続的に収集する。

 三菱地所住宅業務企画部CLTユニットの海老澤渉主事は「1フロア24枚のCLT床パネルを3時間足らずで敷くことができ、コスト縮小と工期短縮化実現に期待できる」と述べた。

 竹中工務店木造・木質建築推進本部の小林道和副本部長は「S造とCLTを併せて使えるよう、構造と耐火性能の技術開発を進めた」と説明。同社の岡本圭史郎作業所長が「着工前にモックアップを作り、課題や問題点などを洗い出してから施工に臨んだ」と話した。

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