2018年9月19日水曜日

【こちら人事部】青木あすなろ建設/教える人の指導に注力

 青木あすなろ建設は2004年4月に、あすなろ建設(旧小松建設工業)と青木建設が合併し誕生した。小松建設工業の前身の扶桑土木設立から25日で68周年を迎える。高松コンストラクショングループの中核会社として、幅広く事業活動を展開している。

 採用に当たっては、▽分からないことは何でも質問し、何度でも分かるまで聞き直す人材▽失敗を恐れず、積極果敢に変化革新に挑戦する人材▽旧来の慣習に縛られず新たな発想で新しい建設産業を作り上げていく原動力となるような人材-の三つの観点を重視する。

 荒木常利管理本部人事部長は「当社の社員は900人弱。一人一人の顔が見え、互いに知り合える。いろいろな部署を経験し、ゼネラリストを目指してほしい」と力を込める。

 会社の成長とともに、14年4月入社の新卒採用からそれまでの2・5倍超の45人に採用枠を拡大。建設現場を見てもらう「1Dayインターンシップ」の回数を増やすなど、学生とじかに接する機会を増やしている。

 会社説明会には土木、建築、事務と全方位の社員が同席し、学生からの質問に細やかに対応できるようにしている。「説明会の雰囲気が志望する決め手になった」と入社後明かす新入社員も少なくない。

 昨秋にはスマートフォンで見られる採用活動用の動画を作成した。若手社員が登場し、営業から建物が完成するまでを追ったストーリーで、入社後の姿をイメージしやすいと評判も上々だ。

 高松コンストラクショングループ各社で採用情報を共有。新入社員研修やその他の層の研修も共同で実施している。特に新入社員研修のグループワークが好評だ。1チーム5人に分かれ課題に挑戦する。「協力して課題に取り組むことで、連帯感が生まれる。その後も仲が続いている」と荒木部長は成果を説明する。

 入社後の手厚いフォローにも定評がある。1~2年生には精神的なサポートをするメンターを付ける。新入社員全員を対象に、入社半年後に荒木部長が面談も行う。「一律に意見が聞ける。工事部長が同じようにマンツーマンの面談をするなど、波及効果も生まれている」。

 ◇新入社員は4カ月残業禁止◇

 同社が直面する課題は、30代が比較的少なく、40代半ば以降と20代が多いという人員構成だ。5年前に入った社員が去年入った社員を指導したり、25年生が5年生を教えたりする。より適切な指導ができるよう、指導の仕方を教える研修に力を入れている。

 新入社員には「4カ月残業禁止令」を出している。「新入社員を早く帰すため、上司も努力する。プライベートの時間を充実してほしい」(荒木部長)という。女性採用が年々増えているが、技術系の女性は一番上で入社5年生。ロールモデルとなる女性技術職の中途採用にも積極的だ。

 荒木部長は「面接で学生から『入社までに何か勉強した方がいいですか』と聞かれるが、勉強することは何もない。悔いのない学生生活を送ってほしい」とアドバイスを送る。

 《新卒採用概要》

 【新卒採用者数】男性44人、女性8人(18年度実績)
 
 【平均勤続年数】男性19・8年、女性12・7年(18年3月末時点)

 【平均年齢】  45・8歳(18年3月末時点)

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