2018年9月3日月曜日

【19年W杯へ準備着々】熊谷ラグビー場(熊谷市)が完成、10月にこけら落とし

 埼玉県が19年ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会を見据えて再整備を進めてきた熊谷ラグビー場(熊谷市)が完成し、8月31日、報道陣に公開された。

 既存躯体の一部を活用しながら新メインスタンドやサイドスタンドを新設。客席勾配を大きくしたり、すべての客席からより観戦しやすくしたりするため、フィールドを1メートルかさ上げするなど工夫を凝らした。上田清司知事は「臨場感のあふれる形になった」とコメント。10月20日にこけら落としの試合が行われる。

 設計は松田平田設計が担当。清水建設が施工を手掛けた。建設地は上川。敷地面積は27万5243平方メートル。再整備後の規模は、RC一部S造4階建て延べ2万8175平方メートル。内訳は新スタンド延べ1万7072平方メートル、バックの既存スタンド延べ1万1103平方メートル。175平方メートルの大型映像装置をはじめ、VIPラウンジや連続での試合開催を可能にする四つの選手控室など、設備を大幅に拡充した。

 整備に当たっては、施工予定者が設計を支援するECI方式を採用した。清水建設の提案により、コンクリート部材のプレキャスト(PCa)・ユニット化を積極的に採用。工期が短縮できたという。当初は芝生を夏場に張る想定だったが、春先に前倒しすることができ、芝の品質向上につながった。県では「施工者のノウハウが工事に反映できた。課題がある工事や大きな工事では有効だと感じた」(都市整備部)としている。

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