旅行に出掛けると現地の農産物がついほしくなる。先日、北関東地方で立派なシイタケを買って帰った。日本酒と一緒に堪能し、旅の思い出に浸りながらぜいたくな気分を楽しんだ▼便利な世の中になったこともあり、出掛けた先で入った店舗の品ぞろえが、近所と変わらないこともある。そんな時に心強いのが、各地にある「道の駅」だ▼1993年の制度創設から四半世紀。駅の数は1145カ所に増えた。常駐コンシェルジュが観光情報を発信したり、鉄道駅などと近接させて観光客を呼び込んだりと、にぎわい創出に知恵を絞る▼難しいのは成功が約束されていないという点。「導入機能や運営をしっかり考えないと陳腐化する懸念がある」(道路行政関係者)との指摘も。道の駅だけに人が集まることも好ましくなく、さじ加減が難しい▼より良い姿を探る動きも活発化している。全国「道の駅」連絡会は27日、新潟県三条市でシンポジウムなどを開催。10月1日には、関東近郊で人気の高い「道の駅」から関係者らが集まり、栃木県日光市で道の駅サミットを行う。次の一手をどう打つのか。今後の進化に期待したい。
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