2022年3月14日月曜日

【熊本地震から6年】長陽大橋ルートの通行止め区間が解除に

 


 2016年4月に発生した熊本地震で被災した道路の最後の復旧区間が11日、交通開放した。熊本県南阿蘇村からの権限代行で国土交通省が村道の復旧工事を進めてきた。発災から6年を迎える前に、現地に復興事務所を構えて取り組んできた道路復旧は、今回の交通開放で全て完了した。

 交通開放したのは、国道57号と同325号を結ぶ約3キロの長陽大橋ルート(村道栃の木~立野線)の一部。震災後、路線上の戸下大橋(延長380メートル)のうち、損壊した約30メートルを仮橋として復旧し、17年8月にルート全線の供用を開始。21年3月の325号新阿蘇大橋の供用後、戸下大橋仮橋を中心に約1キロを再び通行止めとし、仮橋の撤去と架け替えの本復旧工事が行われてきた。

 11日の午後2時、南阿蘇村の吉良清一村長が「開放します」と号令をかけると、バリケードを外して交通を開放。地元の子どもらを乗せたスクールバスなどが通り初めした。吉良村長は「日本の土木技術の高さに感謝します」と、厳しい現場環境下で復旧に尽力した国交省や施工業者への思いを語った。

 道路復旧は17年4月発足の九州地方整備局熊本復興事務所が担当。県の権限代行を受けた国道325号、県道28号(俵山トンネルルート)などの復旧も手掛けた。今回の交通開放で役割を終え、今月末に閉所する。

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