「○○組のインターンシップ(就業体験)に行きます」。近所の海辺で知り合った就職を控える大学生が話してくれた。ものづくりの仕事に就こうと理系の大学に進み、就職先は建設業を目指すと決めたという▼インターンシップは卒業生の助言が決め手。会社のテレビCMとホームページの内容に安心感を持った。舗装会社や地域建設会社も気になるそうで、熱心な情報収集の成果であろう知識に感心した▼3月に入り企業と学生の採用・就職活動が本格化した。ある都道府県建設業協会が学生の業界研究のためのセミナーをウェブで先月開催したところ、参加者から大きな反響があった。工夫を凝らした会員企業の発表が好評だった▼受注者や発注者、専門業者、メーカーなど、建設業の構成員は枚挙にいとまがない。すそ野が広く、さまざまな活躍の場と役割がある。就職してから困惑されないよう、必要な情報が採用する側から適切に提供され、両思いの就職活動が結実してほしいと願う▼海辺の大学生は、建設業を志す理由を「人のための仕事だから」と教えてくれた。働きがいの伝え方を専門紙の立場からもさらに考えたい。
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