2022年3月9日水曜日

【大型施設核に街づくり】スポーツ庁有識者会議、第3期基本計画策定へ答申

  スポーツ庁の有識者会議は2022年度から5カ年の「第3期スポーツ基本計画」の策定に向けた答申をまとめた。

 昨年開催された東京五輪・パラリンピックの競技施設を活用した街づくりを重視。国が知見や情報を地方自治体に提供し、スタジアムやアリーナの整備を含む官民一体での街づくりを全国で展開する重要性を指摘した。スポーツ庁は答申を踏まえ、月末にも計画を決定する。

 答申では、政策目標の一つとしてスポーツの成長産業化を提案。新型コロナウイルスの影響を受けたスポーツ産業を活性化し、市場規模を25年までに15兆円とする目標を設定した。実現策として、自治体による大型のスタジアムやアリーナの整備を挙げた。同年までに地域の交流拠点になるスポーツ施設を20拠点創出する目標を示した。

 全国でスポーツを核にした地方創生や街づくりを展開。スポーツ・健康街づくりに取り組む自治体の割合を15・6%(21年度)から26年度末に40%とする。東京五輪・パラリンピックの競技施設では、国立競技場の民営化を着実に推進する。新秩父宮ラグビー場(仮称)は、民間活力を活用しながら、神宮外苑地区のにぎわい創出に貢献できる施設として整備・運営する。

 スポーツ施設のストックマネジメントも適正化。施設の集約・複合化や既存施設の有効活用などを推進する。構造体・非構造部材の耐震化など災害対策を強化し、安全を確保する。

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