プロ野球・読売ジャイアンツの本拠地である東京ドーム(東京都文京区)で過去最大規模のリニューアルが完了した。国内スタジアムで最大規模を誇るフルカラーLEDのメインビジョンを新設。入場ゲートやコンコースのデザインも刷新した。多様な観戦スタイルに対応した観客席の設置に加え、完全キャッシュレス化や顔認証技術の導入などDX(デジタルトランスフォーメーション)化を推進。新しい観戦体験を提供するスタジアムに生まれ変わった。
リニューアルは読売新聞グループ本社と読売巨人軍、東京ドーム、三井不動産の4社が共同で行った。工事の設計・施工は一部客席を除き竹中工務店が担当。プレミアムラウンジとスイートエリアの設計・施工は三井デザインテックが手掛けた。
新設したメインビジョンは横幅が約125・6メートル。面積は従来の約4・4倍となる約1050平方メートルに達する。ライト側とレフト側の外野フェンス上部にリボンビジョンも新設。横幅は2面合計で約107メートル、メインビジョンと連動した映像を届ける。
場内コンコースなどに約260台のデジタルサイネージを導入。メインの22ゲートは大型LEDディスプレー3面に加え、16本の天井LEDディスプレーを設置。非日常的な球場空間が体感できる。
多様な観戦スタイルに対応するため、ボックス型やベンチソファ型のグループ席、ペア観戦用のカウンター席などを用意。バックネット裏の最高ランクシートは従来の160席から290席に増やした。3階の法人向け個室やバルコニー席も更新し高級感を高めた。
改修工事に携わった竹中工務店の渡辺泰秀東京本店千代田文京地区FMセンター所長は「限られた工期だったが、積極的にBIMを活用するなどさまざまなチャレンジと創意工夫を重ね、計画通り作業を進めることができた。新たな歴史の幕開けとなる東京ドームの大規模改修工事に携われたことを作業所員一同光栄に思っている」と話している。
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