2015年6月15日月曜日

【Woman】高砂熱学工業東北支店・小野寺由希子さん


 ◇提案力備えたエンジニアへまい進◇

  入社8年目ながら、2カ所で現場代理人を務めた経歴を持つ。東日本大震災で被災した福島県郡山市役所の大規模改修空調工事を仕上げた後、東北大学メディカル・メガバンク等拠点施設新築機械設備工事を手掛けた。「現場は、自分だけでは絶対にできない。達成感とともに、周りへの感謝の気持ちでいっぱいになった」と振り返る。
 年齢が若くなおかつ女性という理由から、軽く見られていると感じたこともある。だが持ち前の負けん気と、「できないことは助けてもらおう」という前向きな姿勢で乗り切った。「毎日大変だったが、今は良い思い出。また現場をやりたい」と笑顔で話す。昨年度には社内の技術発表会で東北大での成果を発表し、社長賞に輝いた。
 現在は設計部門で省エネ技術の提案などを手掛ける。「現場と考え方が違うので模索中」としつつも、「提案力を備えないと本当の意味でのエンジニアにはなれない。力を付けたい」と意欲を見せる。
 岩手県一関市出身で、秋田県立大で建築デザインを学んだ。「箱をきれいに作っても、空調や水などの設備がなければ人は生きていけない」との思いから設備業界を選んだ。
 「生まれ育った東北に成果を残したい」とも。「一から提案して受注につなげ、現場で完成するまで見届ける」。それが今の目標だ。(ファシリティ・ソリューション部設計課主任、おのでら・ゆきこ)

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