2015年6月9日火曜日

【異業種コラボで需要開拓】積水化学工業とミズノがスポーツ施設の新設・改修事業で業務提携

8日に都内で会見した積水化学工業の久保氏㊧とミズノの樋口氏
積水化学工業とミズノは8日、国内スポーツ施設事業に関する業務提携を結んだと発表した。スポーツ施設の新設、改修工事を共同受注し、積水化学工業が管路、ミズノが陸上競技場トラック舗装材などの調査・診断から設計、施工、維持管理まで行う。15年度内に陸上トラック舗装材の表面温度を下げる冷却システムも共同開発する予定。今後5年間で売上高5億~10億円規模を目指し事業展開していく。
 スポーツ施設が運動場としてだけでなく、防災拠点としての機能や設備が期待される中、両者の技術やノウハウを生かした安全で快適な空間を提供する。業務提携では国内スポーツ施設の新設、改修工事の共同受注を目指して営業活動や調査・診断から設計、製品開発、施工、運営、維持管理まで手掛ける。スポーツ施設などの指定管理業務やPPP・PFI事業も提案していく。
 両者は14年4月から陸上トラック舗装材の表面温度を下げる冷却システムの共同開発にも取り組んでいる。舗装材の地中に冷却水パイプを通し、夏場には60度以上になる舗装材を40度まで下げることで、利用者の身体的負担が軽減することを確認している。15年度中の発売に向けて研究を進めている。
 同日、都内で開いた会見で、積水化学工業取締役専務執行役員の久保肇環境・ライフラインカンパニープレジデントは「今まで住宅向けの管路商品や防災・防災システムを提供してきた。ミズノの知見を併せてスポーツ施設向けの商品を開発したい」と述べた。全国722カ所のスポーツ施設の運営に携わっているミズノの樋口良司取締役は「スポーツ施設の新設、改修に関する市場規模は約50億円あると見ている。まずはその10%、5年後には売上高5億~10億円を目指して展開していく」と抱負を語った。

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