白海(北九州市若松区、石橋敬社長)は10日、海洋土木の担い手確保と求人活動を狙いとした工事講習会を開いた。参加したのは福岡県立八幡工業高校の土木科に学ぶ2年生39人。講習会の中でグラブ浚渫船「第68号共栄号」に乗り込むなど、一般の人たちが普段触れることのない海洋土木の臨場感を得る機会も提供した。
講習会の対象は、九州地方整備局北九州港湾・空港整備事務所が発注し、同社が施工する「令和3年度新門司沖土砂処分場(II期)地盤改良工事(第3次)」。地盤改良土量が2万3097立方メートルに及ぶ工事で同社は、受注者希望型でBIM・CIMを活用したICT(情報通信技術)施工を実践している。
グラブ浚渫船に乗り込み、現場を束ねる杉山淳現場代理人による工事概要説明を現地で行った以外は、密を避けるためにリモートを利用。同社本社から石橋社長の主催者あいさつ、北九州港湾・空港整備事務所から大波多昌志副所長の事業説明が行われ、海上・港湾・空港技術研究所の松本さゆりインフラDX研究領域ビッグデータ研究グループ長による技術講演「ICT施工と音響技術」の映像も流した。
現地の見学と講習を聞いた生徒たちからは、「天候などで工事を中止する判断基準は」「陸上と海の工事で使うコンクリートの違いは」といった技術的内容に加え、「土木の魅力を教えてほしい」と率直な質問も寄せられた。
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