仮設庁舎の完成イメージ(橋本店提供) |
福島県双葉町は仮設庁舎の起工式を15日に建設地(長塚町西73の4ほか)で開いた。設計・施工は橋本店(仙台市青葉区)と関・空間設計(同青葉区)の2者JVが担当。伊澤史朗町長、西銘恒三郎復興相、内堀雅雄福島県知事らとともに佐々木宏明橋本店社長、渡邉宏関・空間設計社長が盛り土に鍬を入れ、工事の無事完成を祈願した。2022年8月末の開庁を予定している。
伊澤町長は「町内に仮設庁舎を整備し本体機能を戻すことは、帰還を考える町民や新たに定住・移住を考えている方々が安心して町に住めるという思いを共生するもの。町の復興を加速させていくことになる」とあいさつ。西銘復興相は「いまだに避難が続く困難な状況の中、復興を目指し一歩一歩取り組みを進めている。地元の皆さまに寄り添い復興・再生を全力で支援していく」と語った。
施工者を代表して橋本店の佐々木社長は「町を訪れる多様な人々の交流、防災拠点として、さらに復興の司令塔の役割も担う重要な施設。これまで培ってきた技術と英知を結集しクオリティーの高い、安心して利用できる施設の完成に全力で取り組んでいく」と力強く決意を述べた。
仮設庁舎はJR双葉駅の東側駅前広場に整備する。建物は軽量S造2階建て延べ3145平方メートル。工期は22年6月30日まで。敷地にはにぎわい創出の場「エンガワ広場」などを整備するほか、太陽光パネルを屋根に設置し防災機能も備える。
東日本大震災の原発事故により、現在も双葉町の役場機能はいわき市内の双葉町いわき事務所に置かれている。仮設庁舎は段階的な復興に向け、町内での役場機能の再開を目指して建設。JR双葉駅周辺の避難指示解除は22年6月ごろを目標にしている。
0 comments :
コメントを投稿