再開発ビルの完成イメージ(港区議会資料から) |
東京都港区の品川駅北周辺地区市街地再開発準備組合が計画するプロジェクトの概要が明らかになった。JR高輪ゲートウェイ駅の西側に、2棟総延べ約6・6万平方メートルの再開発ビルを建設する。駅周辺で出土した鉄道遺構「高輪築堤」の一部を保存する広場も整備し地域ににぎわいを創出する。2023年度の本組合設立を経て、2024年度の着工を目指す。全体完成は31年度を予定している。
再開発の計画地は高輪2、港南2の一部(区域面積約0・7ヘクタール)。JR東日本が品川車両基地跡地などで進めている「(仮称)品川駅北周辺地区開発事業」の計画地西側に位置する。老朽化した建物の建て替えやオープンスペースの創出などが課題。準備組合は19年11月に立ち上がった。関係権利者は16者で、全員が準備組合に加入している。
事業では区域北側を「4-2B」(約0・3ヘクタール)、南側を「4-2C」(約0・4ヘクタール)に設定。各区域に1棟ずつ再開発ビルを整備する。4-2Bは地下2階地上25階建て延べ2万6600平方メートルの規模。宿泊施設や店舗などを設ける。4-2Cは地下2階地上23階建て延べ3万9900平方メートル。オフィスや住宅、店舗の機能を入れる。高さはいずれも約115メートル。4-2Cは29年度、4-2Bは31年度の竣工を予定している。
2棟のビルの間には約1400平方メートルの広場を整備する。高輪ゲートウェイ駅周辺で出土した高輪築堤の信号機部分などを移築保存し、鉄道開業時の街の歴史を伝える施設にする方針だ。具体的な保存手法や公開方法は今後検討する。
準備組合には事業協力者としてJR東日本と日鉄興和不動産が参画している。環境影響調査計画書の作成業務は日本設計が担当した。
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