2021年11月17日水曜日

【工高生にものづくりの魅力紹介】関西鉄筋工業協組ら、大阪市の都島工高で出前講座開く

  関西鉄筋工業協同組合(岩田正吾理事長)と関西圧接業協同組合(足立真規理事長)は11日、大阪市都島区の市立都島工業高校で出前講座を開いた。

 ものづくりの魅力や鉄筋工事の重要性を知ってもらおうと2010年度から実施している取り組みで、本年度初となる今回は同校建築科の2年生約60人が参加、鉄筋の結束作業や圧接作業を通じて、鉄筋工事やRC構造への理解を深めた。

 出前講座では、最初に同校建築科の矢倉鉄也科長が「授業で学んだようにRC造の柱には必ず鉄筋が入っている。それをイメージしながら取り組んでほしい」とあいさつした。関西鉄筋工業協組の森山直樹副理事長は「鉄筋工事がどのような仕事かを知ってほしい。技能検定3級実技試験の課題を体験してもらうが、在学中に取得できる資格であり、ぜひ挑戦してほしい」と話した。

 この後、生徒らは3班に分かれて基礎・柱の鉄筋結束やガス圧接を体験。鉄筋の結束作業では初めて手にするハッカーに悪戦苦闘しながらも、現場の第一線で活躍する職人の指導に耳を傾け、熱心に取り組んだ。ガス圧接作業では、圧接用バーナーの着火・消火時に生じる大きな音やバーナーの火口から吹き出す炎の勢いに驚きながら、原子レベルで鉄筋を接合する技術を体験した。

 授業を終えて森山副理事長は「誰もけがをすることなく終わって良かった。われわれが安全最優先で仕事をしていることも知ってほしい」と講評。関西圧接業協組の浜崎仁副理事長は「完成後、私たちの仕事は見えなくなるが、その中に圧接という技術があることを覚えておいてほしい」と総括した。謝辞を述べた生徒は「通常の実習では体験できないことばかりで非常に良い勉強になった」と話した。

 両組合では今後、12月中旬までに京都府立宮津高校、大阪府立西野田工科高校、同布施工科高校、修成建設専門学校での出前講座を予定。このうち、宮津工高は関西鉄筋工業協組単独で、西野田工科高校は大阪府左官工業組合(邑智保則理事長)との3職種合同で、布施工科高校と修成建設専門学校は3職種に近畿建設躯体工業協同組合(山岡丈人理事長)を加えた5職種合同で開催するとしている。

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