2021年11月18日木曜日

【回転窓】努力と天才

 天才とは1%のひらめきと99%の努力である--。「発明王」で知られるトーマス・エジソンの言葉だ。失敗をネガティブに考えず学びと捉え、絶え間なく努力することが成功につながる▼天才の定義に異論もあろうが、一般の人にはまねのできない技能や優れた才能の持ち主であることは間違いない。将棋界では10代の天才棋士が注目を集める。竜王のタイトルを獲得した藤井聡太四冠は天才と呼ばれた先人たちの最年少記録を次々と更新している▼現代っ子ならではの将棋AI(人工知能)による研究の成果もあるだろうが、将棋を極める努力を続けることができるのも強さの一つ。勝負の分かれ目となる絶妙手がひらめくのは持って生まれた才能だけでなく、日々の努力で培われたはずだ▼エジソンゆかりの米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)が経営不振にあえいでいる。立て直し策の一環で航空、医療機器、電力を中心とした上場3社に分割する計画を今月発表。大胆な事業再編で経営効率の改善を図る▼果たして低迷する巨大企業を浮揚させる妙手になるか。改革を続ける努力が不可欠なのは言うまでもない。

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