2015年6月3日水曜日

【回転窓】生活に身近な「測量」


 きょう3日は「測量の日」。測量法が制定された1949年6月3日にちなみ、建設省(現国土交通省)が89年に制定40年を記念して定めた日である▼地図に親しみ、測量の意義と重要性への理解を-。こうした意図が「測量の日」には込められている。今年も各地で企画されている関連イベントに多くの人が参加することを期待したい▼日本測量協会発行の月刊『測量』6月号に掲載されている国土地理院・中川俊氏の寄稿「3Dプリンタによる触地図作成の試み」を興味深く読んだ。触地図とは「図形や文字(点字)、記号などを浮き上がらせた、主に視覚障がい者の利用を想定した地図」のこと▼国土地理院は約20年前から触地図作成の研究を行っている。この一環として3Dプリンターで触地図を試作したところ、国内外の多くのマスコミに取り上げられ、点字図書館など福祉施設からもたくさんの問い合わせが寄せられたという▼地図や測量に関わる技術はさまざまな変遷をたどり、今日に至っている。あらためてその歴史に触れ、そして生活者の視点で未来を展望する。「測量の日」はそんな日でもあろう。

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