2015年11月30日月曜日

【キャッチコピーは〝現場は熱い!〟】東建、若者入職促進へ広報冊子作成

 東京建設業協会(東建、飯塚恒生会長)は、若者の入職を促すための新しい広報冊子「on your mark」=表紙=を作成した。「現場は熱い!」というキャッチコピーに基づいて、「創造」「やりがい」「チームワーク」に焦点を当て、仕事の内容や魅力を紹介。若い技術者や設計者の1日のタイムスケジュール、若手職員100人のアンケート結果、ベテラン所長の「駆け出し時代」などを掲載している。建設系学科のある大学、専門学校、ハローワークに配布。合同企業説明会でも配る。  冊子は、事業委員会広報研修部会が主体となり、「入職してもらいたい思い」を込めて作成したという。3万部用意した。冒頭では、若手技術者が土木の醍醐味(だいごみ)や、高品質なものづくりへの思いを語っている。100人アンケートには、「『未来を創る』という仕事を誇りに思う」といった先輩のメッセージと共に、「尊敬できる上司がいる」(回答結果82%)など10項目の結果を記載した。  冊子について、秋場俊一副会長は「仲間意識を持って、やりが...

【水都・東京、復活】大林組が水上都市構想発表

 大林組が、2020年東京五輪後に描く「スマート・ウォーター・シティ東京」建設構想を発表した。かつて「東洋のベネチア」と称され、暮らしの中に水が豊富にあった水都・東京の姿をよみがえらせる試み。水都にふさわしい洋上のランドマーク「東京ウェルカム・ゲート」の整備や都心部の降水を大量に貯留し循環活用する「スマート・ウォーター・ネットワーク」の構築などを提案している。  構想は、建設にまつわる文化を考察、紹介する広報誌「季刊大林」(56号)に、技術陣の誌上構想として掲載した。  東京は現在、水源不足、渇水、洪水など水環境を取り巻く課題を抱えている。構想では、貴重な水源を適正にマネジメントしながら有効に利活用する現代の水都を検討。都心部に水の流れを復活させ、水上交通としても活用する「水路復活」なども提案している。...

【凜】住友大阪セメント建材事業部東日本営業グループ・川瀬彩さん

 ◇より良い製品、より多く提供したい◇  研究開発を通じてものづくりに携わりたいとの思いから大学進学時に化学専攻を選んだ。大学ではセメントに関する講義があり、受講する中で興味が湧いたという。「長い歴史の中でセメントに取って変わるものはない。主原料には国産の資源(石灰石)を活用していることに加え、今でも進化を続けている。そこに魅力を感じた」と入社の動機を話す。  2005年に入社後、技術グループへ配属。13年に営業部に異動となった。現在は橋梁や構造物などに使われる補修材を主に取り扱う。「技術分野から営業に回ったことで、提案の幅も大きく広がると思う」と日々の仕事への意欲を語る。「建材事業部は開発や製造、販売といった一連の流れを見て学べるので、とても楽しい」とも。  現場に足を運ぶ機会も多い。「現場を訪ねると、お客さんの声を直接聞けるので、求められている製品を敏感にキャッチできる。それを日々の営業や提案にも役立てている。現場の声を研究開発チームでも共有し、より良い製品の開発にも...

【中堅世代】それぞれの建設業・118

期待を胸に入社した新入社員に研修担当者は何を語りかけるのか…  ◇身近な存在から敬遠される立場に◇  2020年東京五輪に向け、好況に沸く建設業界。生産体制の維持や、いびつな年齢構成を是正するため、新卒採用の拡大に乗りだす企業も少なくない。剛田武さん(仮名)は、就職氷河期といわれた10年前に準大手ゼネコンに事務職として入社。本社の人事部で採用や研修を担当するようになって今年で5年目を迎える。  剛田さんの会社は、社員の8割近くが大学や専門学校で土木や建築などを専攻した技術職が占める。採用活動では必然的に理系の学生と接する機会が多くなる。「最近は求人の増加で売り手市場。学生の大手志向は変わらない。滑り止めで当社を受け、内定を出しても入社してくれない学生もいる」と嘆く。  若い世代はインターネットを駆使した情報収集にたけている。ホームページなどで会社のことをよく調べてくる学生も多い。ただ、そうした知識よりも人物重視の選考を心掛けている。建設業ほどコミュニケーション能力が問われ...

【サークル】日立建機 陸上部

 ◇メンバーは精鋭ぞろい、さらなる実力アップめざす◇  1965年、現在の日立建機の前身の一つである旧日立建機の設立と同時に活動を開始。今年で半世紀を迎えた老舗クラブだ。  以前から茨城県内で上位のレベルを保っている伝統のクラブとして活動を展開。現在は茨城県内5工場の社員を中心にランニング好きが結集し、35人が所属。より高いレベルを目指し、忙しい仕事の合間を縫って日々、練習を重ねている。  日立建機がメーンスポンサーを務める「かすみがうらマラソン」に出場するほか、茨城県内の選手権やトラックレース、市民マラソン大会などにも積極的に参加している。  選手の中には100メートル10秒58の記録を保持し、13年日本高校ランキング6位の若手部員も在籍。さらに10年ほど前に24時間走で230キロを走り続け、24時間走世界選手権の日本代表になった部員も籍を置く精鋭ぞろいのクラブだ。  監督を務めるのは、ロングタイプのトライアスロン大会で上位に入る実力をもつ橋本健一さん(生産・調達本...

【駆け出しのころ】岩田地崎建設執行役員建築本店建築部長・佐藤護氏

現場で購入したデジタル一眼レフカメラを使い事務所のスタッフと撮影した一枚  ◇社会人、プロとしての対応を◇  入社して3年目ごろまでは、現場で何も分からずに働いていました。でも、自分で一つだけ決めて実践していたことがあります。それは、先輩や職人さんから何か言われたらすぐに行動すること。それも、「もう行ってきたのか」「もう取ってきたのか」と言ってもらえるくらいに早く動こうと心掛け、10階建てぐらいの建物なら1階から駆け上がってすぐに戻ってきていました。そんなことしか目立つことができず、当時はそれだけ体力もあったのだと思います。  ようやく少しずつ仕事が分かってきたのは、4年目ぐらいからです。現場の所長が先生のような方でして、私たち若い社員を集めて安全管理や品質管理などに関わるいろいろなことを教えていただきました。まるで学校の授業を受けているかのようで、この方から学んだことは大きく、今も感謝しています。  これまでにいろいろなことを経験しましたが、20代後半にこんなこともあり...

2015年11月27日金曜日

【M記者、錦織選手に接近】LIXILが会見、さて主役はどっち?

今や人気NO.1のアスリート。ATPランキング8位は伊達じゃない  テニス・錦織圭選手やJ1鹿島アントラーズ、ラグビートップリーグやアメフト・ディアーズなど、幅広く日本のスポーツを支援しているLIXIL。社員には車いすバドミントン選手として世界で活躍する長島理選手がいる。そのLIXILが26日、2020年東京五輪のスポンサーとなることが発表された。国内最上位に位置づけられるゴールドパートナーとして五輪開催を支える。 会見で記者の質問に答える錦織選手㊨と藤森社長  東京都内で行われた発表記者会見には、LIXILが4月からパートナー契約を結んでいる錦織圭選手が祝福に駆けつけた。錦織選手と藤森義明社長のミニトークショーでは、錦織選手がLIXILからフロリダの自宅にシャワートイレを提供してもらったエピソードを紹介し、「米国にはあまり温水洗浄機能付きトイレがないので、自宅...

【回転窓】大横綱の猫だまし

 相撲の立ち合いで、相手の眼前でパンッ!と両手を打ってひるませる珍技「猫だまし」を、1992年公開の映画「シコふんじゃった」(周防正行監督)で知った。大学の弱小相撲部の奮闘ぶりをコミカルに描いた作品で、竹中直人さんふんするキャプテンが強敵を相手にした時の秘策とうれしそうに語っていた▼大相撲九州場所10日目(11月17日)。関脇栃煌山を相手に横綱白鵬がこれを2度も繰り出して勝った。取組後に土俵で見せた表情は自信に満ちあふれていたが、9年連続年間最多勝の大横綱が、格下相手に珍技を使うとは▼現役時代「技のデパート」の異名を取り、猫だましも駆使した相撲解説者の舞の海秀平氏は「ファンサービスかもしれない」と評したが、苦言を呈したのが、20日急逝した北の湖日本相撲協会理事長や横綱審議委員会の面々。「横綱としてやるべきことではない」▼評価は分かれるところだ。角界の将来を誰よりも考える白鵬にしてみれば、会場を盛り上げたい一心だったのだろう▼モンゴル出身の大横綱にここまでさせる日本人力士たちのこれ...

【アスファルトも奥深い】NIPPO九州支店、合材工場に工高生招待

 NIPPO九州支店(真田昭彦支店長)は25日、佐賀県多久市の佐賀合材工場に佐賀県立唐津工業高等学校の生徒を招き、体験学習・見学会を開いた。土木科の2年生36人と教諭の計38人が参加し、将来の自分が携わる土木技術を肌で感じていた。  はじめに九州支店合材部の横田明史係長が「アスファルト舗装は、交通の質や量などの条件を考慮して適切な材料を配合している」と説明。続いて生徒たちは、用意されたストレートアスファルト、改質アスファルトのサンプルを手に取り、硬さや伸びの違いを体感した。また、密粒度アスファルト混合物とポーラスアスファルト混合物の供試体に水をまき、表面撥水(はっすい)と浸透撥水の違いを体験し、驚いていた。道づくりの最先端の技術に触れた生徒たちにとって有意義な一日になった。  見学会後、片野辰彦工場長は「生徒にアスファルト舗装や舗装会社を知ってもらう良い機会になった。これを機に道づくりに興味を持ってほしい」と呼び掛けた。生徒の代表者は「学校で習った内容が実際にどのように行われ...

【山手線一周、凄いよ】アジア航測、リアル3D都市モデルを販売

アジア航測は、航空機に搭載した最新のデジタルカメラ(オブリークカメラ)で撮影した画像を使って作成した「リアル3Dモデル・アーカイブ」の販売を12月1日に開始する。価格は1平方キロメートル当たり9万2000円。範囲は東京の山手線内約100平方キロメートル。専用ウェブサイトで販売する。 オブリークカメラは複数のカメラで構成し、直下だけでなく、その前後左右の画像を同時に取得できるため、建物の壁面情報などを効率よく広範囲で取得できる。  同社が提供する3Dモデルを利用すると、携帯電話の通信の障害となる建物を事前に把握し、基地局を効率的に配置したりすることが可能になる。3Dモデルの上に別途作成したデータを重ねることでバーチャルリアリティー空間も表現できる。モデル空間の中にCADで作成したモデルを重複表示できるため、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)との連携も可能。防犯カメラの適正配置の検討にも活用できるという。  提供するデータはOSGB形式とOBJ形...

【*’v`)ノ*’v`)ノ*’v`)ノ ガンバレェ!】〝ハセジョ〟プロジェクト始動~!!

浦和駒場プロジェクトの〝ハセジョ〟メンバー  長谷工コーポレーションは、女性の活躍をさらに推し進める。マンションづくりのすべての業務に女性社員が携わる「浦和駒場プロジェクト」(さいたま市浦和区)を始動させたほか、「長谷工グループで活躍する女性社員」(ハセジョ)を紹介するウェブサイトも開設。女性の視点や感性を生かしたマンションづくりやライフサポートを実施するとともに、女性が生き生きと働ける環境づくりを推進していく。  浦和駒場プロジェクトは、浦和区駒場エリアのランドマークとなる146戸のマンション計画(名称・ブランシエラ浦和駒場)。RC造7階建て延べ1万2337平方メートルの規模で17年3月の完成を予定している。売り主は長谷工コーポレーションと大成有楽不動産。設計監理・施工を長谷工コーポレーション、販売提携を長谷工アーベスト、管理を長谷工コミュニティがそれぞれ担当する。  同プロジェクトでは、マンションの事業企画から開発推進、設計、施工、販売、インテリア内装、管理までのすべて...

【子どもも大人も楽しめるよん】ギャラリーエークワッドで「Lego」展開催中!!

展覧会に出品されている力作「スターウォーズ・シアター」  デンマーク発の玩具「レゴ」をテーマにした展覧会が東京都江東区の竹中工務店1階にあるギャラリーエークワッドで開かれている。世界中の子どもたちを夢中にさせてきたレゴの魅力と可能性を提示し、訪れた人の創造心をかき立てるような展示になっている。16年1月28日まで。 子どもたちに遊びを通して創造性を育んでほしいと考える親にとって、レゴは最適なおもちゃ。50年以上の歴史を持ち、今では教育現場や建築設計向けの商品も登場している。 個性あふれるコンペの入賞作品  「First Lego Leagueで世界へ!-子どもの好奇心に灯をつけるスイッチ-」と名付けられた今回の展覧会では、世界中の子どもたちが挑戦する米国のロボット競技「FLL」を紹介。各チームのプレゼンテーションを紹介する映像では子どもたちのたくましい様子を見ることができる。実際に大会で製作されたロボットも展示している。 会場にはレゴブロックで遊べる...

【ブルブルブルー】青木あすなろ建設、水陸両用ブルの適用拡大

 ◇1台で潜る・掘る・運搬可能◇  青木あすなろ建設が、水上でも陸上でも使用可能な水陸両用ブルドーザーの適用範囲を拡大している。1台で水中に潜る・掘る・運搬するの三つの作業ができるのが特徴。作業船や陸上機械での作業が難しい浅水域で特に効果を発揮する。1969年の導入以来、河道掘削や離岸堤の設置、航路浚渫など施工実績は全国で1200件以上に上る。無線で遠隔操縦するため、オペレーターの安全も確保でき、近年は災害復旧工事にも活躍の場を広げている。  水陸両用ブルドーザーは、水深7メートルまでの浅水域を作業領域とする無線遠隔操縦式。全長9305ミリ、全幅4000ミリ、全高9760ミリで、重量は陸上で43・5トン、水中で27・9トンとなる。水中作業に適応するため、各種の安全センサーと警告装置、水圧に応じた内圧調整などの機構が工夫されている。  ブルドーザーの基本作業となる掘削押土、リッピングのほか、運搬も可能。本体部を架台として利用し、バックホウやクレーンなどアタッチメント作業に...

2015年11月26日木曜日

【全国各地で動きぞくぞく】城郭整備、地域活性化や観光振興にどう活用

 ◇知恵絞る自治体、事業実施へあの手この手◇   近世・武家文化を今に伝える城郭建築。貴重な文化財である天守閣や史跡は、まちのシンボルとして市民の手で守り継がれてきた。青森・弘前城ではこの夏、100年ぶりの大改修が始まった。重さ400トンの天守を移動させ、約10年かけて石垣を改修するという大事業だ。各地で城郭建築が改修時期を迎えている。重要な観光資源である城郭を最大限に生かし、地域を活性化させようと奮闘する各地の動きを紹介する。 曳き家に備え足場が組まれた弘前城天守(8月16日撮影)  弘前城は1611年に弘前藩主・津軽氏が築城。現在の天守は1810年に再建された。全国に12ある現存天守の一つで、国の重要文化財に指定されている。崩壊の危険性がある天守下の石垣を改修するため、8月から約3カ月かけて天守の曳家工事が行われた。16年度から石垣を解体して積み直す本体工事に入る。天守を元の台座に曳き戻すのは21年の予定だ。  工事期間中は周辺の立ち入りが制限されるなど観光への...

【じわじわ】女性技術者・技能者、1年間で460人増加

 全国建設業協会(全建)がまとめた会員企業の女性職員在職・採用状況調査によると、9月1日時点の女性職員が1年前に比べ1519人増加していた。1年間の女性職員の増減を調査したのは初めてで、増加人数から減少人数を差し引いた純増数は技術者で398人、技能者で62人、事務職員では1059人となった。技術者と技能者の増加人数は計460人。全建は、「積極的な採用の傾向がみられる」と受け止めている。  全建は、女性の入職者を増やすための考え方などを示した「建設業における女性の活躍の場の拡大へのロードマップ」を3月に策定し、入職を支援している。調査は、会員の動向や関連施策の効果を把握するために行った。  会員1万9426社のうち、女性職員の増減に関しては8160社が回答し、その13・7%に相当する1097社が14年9月1日時点との比較で女性職員が「増加」したと回答した。職種別に見ると、技術者(回答7422社)は317社、技能者(7206社)は98社、事務(8115社)は9...

【回転窓】災害伝承の知恵

 二又さんという方から興味深い話を聞いた。「二又」とは本名ではなく屋号。その由来は津波にあるそうだ▼かつての大地震で、その家の場所で大きな波が二つに分かれたことなどが伝承されており、その教訓を忘れぬように屋号が定められた。二又さんは祖母から地震が起きたら逃げるよう教えられて育ち、母になった自分も子どもに何度も教え込んだ▼東日本大震災の日、自宅に一人でいた息子は急いで身の回りの大事な物を集め、自転車で避難して無事だった。共に一命を取り留めた愛犬と集団移転先で暮らしている。屋号に込められた思いが、本当に子孫の命を救った。天から見守る先祖が何より喜んだのではないだろうか▼日本政府の呼び掛けによって、11月5日を「世界津波の日」にしようと国連で議論が進んでいる。1854年のこの日に、安政南海地震が起きた。近畿地方などに大津波が襲来。地域の庄屋であった濱口梧陵が稲わらに火を放ち、避難を誘導した逸話が「稲村の火」として伝わっている▼日本が発信した戒めで命が救われた-。そんなうれしい知らせが世界を席巻するよう期待したい。...

【どーなんでしょ?】新潟市発注工事の落札者、65%がくじ引き決定

 新潟市が、15年度上半期(15年4~9月)に契約した工事のくじ引きで落札者が決定した件数と工種別発生率を明らかにした。総合評価方式の試行案件を除いた一般競争入札と指名競争入札工事479件のうち、最低制限価格と同額の札を入れた者が複数あったなどの理由で、くじ引きで落札者が決まった工事は313件で、率にして65・3%を占めた。くじ引きでの落札者決定率は特に土木一式、舗装、造園で多い。土木一式では89・1%、舗装は99・0%、造園は90・0%がくじ引きで決定している。  土木、舗装、造園で多い理由について、市は簡易な工事が大多数を占めることにあると見ている。簡易な工事なので同種・類似工事を基に予定価格を高い確度で類推。内訳も正確に再現できるため、「最低制限価格を当てるのはさほど難しいことではない」というのが市の言い分だ。  市によるとくじ引きでの落札決定が多いことに対し、業界からの改善してほしいという要望はそれほど強くないという。市は、落札率が年々上昇していることが背景にあると...

【先生、お願いします】山形県、産技短大土木エンジ科の教員募集

 山形県は、県立産業技術短期大学校に新設する「土木エンジニアリング科(仮称)」の教員募集を開始した。同県の建設業を支える優れた土木技術者の育成に意欲的な人を募る。  12月14日まで応募を受け付け、書類選考の上、同23日に面接し、16年1月の最終試験を経て合格者を決定する。採用予定時期は同4月1日。土木エンジニアリング科は17年4月の開設を予定しており、来年度は開設準備業務を担当する。  応募は▽土木工学の博士または修士の学位(16年4月1日までの取得見込みも含む)▽土木工学の学士の学位を持ち、土木分野で5年以上の実務経験▽土木分野で10年以上の実務経験▽土木分野で通算満3年以上の教育訓練に関する指導経験または満5年以上の研究所などでの研究経験-のいずれかに該当することが条件。原則50歳未満(16年4月1日時点)とし、日本国籍を有することも求める。  県土を支える中核的な担い手が求められる一方で、同県には土木技術者を育成する高等教育機関や職業訓練校がないため、県外や他産業に...

2015年11月25日水曜日

【回転窓】伝統の胴長短足

最近の若い人たちは大抵、手足がすらりと長い。スタイルの良さはうらやましい限り。翻って、旧世代に属する当方は典型的な胴長短足。近ごろの既製服は若い世代の体形に合わせて作られるのか、体にぴたりとこないことが多い▼胸囲や胴囲に合わせると袖や裾がだぶだぶ。逆に、袖や裾の長さに合わせると首や胸・胴回りが苦しくて着られない。そんな悩みを持つご同輩は案外多いのではないかと推察する▼先日、縄文人も胴長短足だったとの研究成果を国立科学博物館などの研究グループが発表した。縄文人は肘や膝から先の骨が長いとされてきたが、全国の遺跡で出土した骨を詳しく調べた結果、北東アジアから渡来した弥生人と同じ胴長短足だったとみられることが分かったという▼寒冷地では体温放出を防ぐために胴体に対して腕や脚が短くなる傾向があるそうだ。縄文人は南方が起源とする従来の説が変更を迫られる可能性もあるらしく、興味深い研究成果である▼縄文人も弥生人も胴長短足なら、わが胴長短足も致し方ない。既製服の不便はさておき、由緒正しい伝統体形と...

【提携紙ピックアップ】建設経済新聞(韓国)/韓国で海外インフラ投資本格化へ

 海外投資開発型事業を支援する約2000億ウォン規模のグローバルインフラファンド(GIF)と2兆3000億ウォン規模のコリア海外インフラファンド(KOIF)の投資が来年から本格化する。  GIFはこれまでに3件のインフラ建設と開発事業に投資した実績があり、来年度は2件の事業に投資する予定だ。国土交通部の関係者は、「事業の大部分はインフラ事業で、発電、水産業、交通インフラなどだ」と話した。  KOIFは国土交通部の妥当性調査を経て、韓国企業が事業開発と施工、施設運営、資機材供給などに参加する海外インフラ開発事業に投資する。(CNEWS、11月19...

【提携紙ピックアップ】セイ・ズン(越)/越日工業大学、ホーチミンに開校

 ホーチミン市工業大学(HUTEC)は、日本の大学のカリキュラムを導入した「越日工業大学(VJIT)」を開校する。このほど同市内のキャンパスで開校式を開いた=写真。プログラムには政府のほか、両国の関係機関や大学、民間企業などが協力している。  式典には駐ホーチミン日本領事館や日本貿易振興機構(JETRO)からも関係者が出席。矢ケ部義則首席領事は「ベトナムは東南アジアで2番目に多くの日本企業が進出している国だ。労働力は豊富だが、ITなどの分野で熟練人材は不足している。VJITの学部プログラムが優秀な人材を輩出し、日本企業で活躍する人材が増えることを願う」とあいさつした。  VJITは、初めて日本から大学カリキュラムを輸入した。学生はITや機械、土木などさまざまな分野の工学学士号を取得できるほか、日本語や日本企業の特性なども学べる。ホーチミンを中心にベトナム南部に拠点を持つ日本企業の即戦力となることが期待されている。(セイ・ズン、11月22...

【職人技、競う】横森製作所が階段組み立てコンテスト

 鉄骨階段メーカーの横森製作所(東京都渋谷区、有明利昭社長)が、福島県いわき市の工場で「社内改善発表会・階段組み立てコンテスト」を開いた。工場や営業拠点で実施している改善提案の発表と、全国の工場の代表が鉄骨階段の組み立て技術を競うコンテストで構成。約80人が参加した。  改善発表会では、生産部門での業務効率向上や作業安全性の確保、品質不具合防止などに関する取り組みが紹介されたほか、事務部門では事務作業の効率化や利便性向上、省エネ、コスト削減などの事例が発表された。最優秀改善テーマに、加西工場の「柱回転治具の活用による時間短縮」が選ばれた。  組み立てコンテストは、実際に納入する鉄骨階段を5時間以内に1人による作業で組み立て・溶接して完成させるという競技=写真。組み立て時間や溶接・外観、寸法などで審査した結果、九州工場が2連覇を達成した。  有明社長は、「改善こそが経営の核だ。年々溶接の技術が上がってきているように感じる。今後も若い人へ技術伝承をしていってほしい」と総評し...

【環境活動に力、入ってます】エコ・ファースト推進協、都内でサステナブルカフェ開く

学生に環境の取り組みを説明する戸田建設担当者  環境省から先進的な環境対策に取り組んでいる企業として認定された「エコ・ファースト企業」による自主運営組織「エコ・ファースト推進協議会」は21日、持続可能な社会づくりを学生と考えるイベント「エコ・ファースト サステナブルカフェ」を東京・中野のキリン大会議室で開いた。企業関係者と学生がテーブルを囲んで環境配慮の取り組みとはどうあるべきかを話し合った。建設関連からは大成建設、戸田建設、LIXIL、積水ハウス、アジア航測の5社が参加した。  冒頭、主催者を代表して樋口正一郎氏(戸田建設価値創造推進室技術開発センター副センター長)が「今回は日本の環境活動をけん引する企業が集まった。環境をテーマに企業が学生とコミュニケーションを取るのは珍しいが、互いに肩肘を張らず、結論を急ぐことなく、できたところから成果を発表してほしい」とあいさつした。  協議会加盟企業13社がそれぞれの環境配慮活動を紹介。建設関連会社はZEB(ゼロ・エネルギー・ビル)...

2015年11月24日火曜日

【対応は万全ですか?】従業員の「ストレスチェック義務化」、12月から、50人以上の企業対象に

ストレスチェック制度の流れ  ◇対策は「重要な経営課題」/医師・保健師確保を◇  うつ病などメンタル面の不調を未然に防ぐため、企業など50人以上を雇用するすべての事業者に対し、従業員の心理的負担の調査を義務付ける「ストレスチェック制度」が、施行まで半年を切った。影響が大きいとされる新制度だが、企業はどのような準備をすればよいのか。建設業での留意点を含め、中央労働災害防止協会(中災防)の専門家にポイントを聞き、Q&A形式でまとめた。(編集部・千坂彰信)  Q ストレスチェック制度とはそもそもどういうものか。  A 14年6月に公布された改正労働安全衛生法で、常時50人以上を雇用する事業者に義務付けられた。今年12月1日に施行される。50人未満の事業者は努力義務となっている。所管する厚生労働省は、対象事業所のすべての労働者が受けることが望ましいとしている。費用は企業が負担する。  事業者は医師や保健師などに依頼し、調査票を使って実施する。結果は本人の同意がない限り、事業者...

【みんなよく頑張った】ゆるキャラ®グランプリ結果発表!!!

しっくい丸㊧は、本紙の2015新春企画でぐんケンくんと夢の対談  「ゆるキャラ®グランプリ2015」の最終結果が23日に発表された。建設業界からの参戦では、漆喰(しっくい)のすばらしさを広めるために誕生した関西ペイントの「しっくい丸」が、企業・その他部門で10位、総合部門で40位と健闘した。 イベントで子どもたちと記念撮影するどケンくん =4月12日、群馬県沼田市で  群馬県沼田市の沼田土建で現場監督として活躍する「どケンくん」は企業・その他部門で13位、総合部門で47位にランクイン。群馬建設業協会のマスコットで、ダイエットに成功して参戦した「ぐんケンくん」は企業・その他部門31位、総合部門105位となった。 登校中の女子高生に支持を訴える横浜ケンジロー =10月8日、横浜市中区のJR石川町駅で  横浜建設業協会の期待を背負って参戦し、上位進出を狙った「横浜ケンジロー」は、企業・その他部門で149位、総合部門で437位に。10月に同協会の土志田領司会長も参加し、朝...

【回転窓】根堀り葉堀りの功罪

 本格的な冬を前に友人が庭にある空木(ウツギ)を移植した。思っていたよりも根が張っていて難儀したという▼植物はわれわれの知らないところでどんどん根を張る。低木だからと油断していると土の中はとんでもないことになっている。木の周りに優しく鍬を入れ、根を傷めないようにと思うのだが、最後は根負けして根の大半を切ることになる▼世間では何かと「根」の話に持っていく人がいる。評論家や解説者に多く、「根源に戻らないといけない」「禍根を残してはならない」「物事の根本を極めなければならない」などと何が起きてもこれを決め言葉のように言う。確かに花の美しさや実のおいしさだけに気を取られることなく、養分を吸収する根の様子もしっかり見てやらなければならない▼ただ、移植すると分かるのだが、植物は必ずしも日当たりの良い場所に植え替えてやろうというこちらの気持ちを望んではいない。今のままそっとしておいてくれということの方が多い▼われわれの仕事は「根堀り葉堀り」聞くことだが、大事な根を傷めるぐらいなら、そっとして...

【11月18日は土木の日】「ようこそ、研究所へ!!!」、ゼネコン各社が見学会

 ◇コンクリートをこねこね◇  奥村組は、土木の日(11月18日)に合わせ、茨城県つくば市の技術研究所で地元の小学生を対象とした見学会を開いた。土木学会関東支部との共催。つくば市立吉沼小学校の2年生46人と教師3人が参加し、構造材料実験棟や音響実験棟、耐震実験棟などの施設で体験実習に取り組んだ。  コンクリートの実習では、コンクリートの材料や作り方を勉強。練りたてのコンクリートをゴム手袋に入れて手の形のオブジェを作り、コンクリートの強さや軟らかさを体感した=写真。  熱画像の実習では、人やコンクリート試験体を赤外線カメラで撮影し、温度の違いを色で表せることを学んだ。破裂音を残響室と無響室で聞き比べ、音が反響したり、吸収されたりする現象の違いも体験した。  このほか、振動台で過去の大地震を再現し、振動台の上に直接置いた角材と免震装置上に置いた角材が、それぞれどのような動きをするか見学した。  質疑応答では、「音の響きの違いをどのようなところで役立てているか」や「フナクイム...

【首都圏 Look at】横浜市、MM21地区で「10年限定」の小学校建設

本町小・第二方面校の建設予定地モデルルームなどに暫定利用されていた ◇マンション開発で児童急増◇  横浜市は、マンションの建設ラッシュで児童数の増加が見込まれるみなとみらい21(MM21)地区に、10年限定の小学校を建設する計画だ。同地区を通学区域とする市立本町小学校(中区花咲町3の86)だけでは児童の受け入れが困難になると判断し、緊急対応策として決めた。市教育委員会によると、分校などがあった時代には期限付きの学校が存在した例もあるが、近年では例がないという。  建設予定地はMM21地区内の市有地。18年4月に開校予定で、現時点では閉校後に校舎は解体する予定。総事業費に25億円を見込んでいる。西区と中区にまたがるMM21地区では大規模マンションの建設が相次ぎ、居住人口が急増。北仲通北地区(中区)開発計画の変更なども重なり、子どもの数が増えている。  同エリアを通学区域とする本町小の学級数は29(14年度)。これまでは校舎の増築などで対応してきた。だが、児童数の推移を基にし...

【記者手帖】情報発信の仕方が大事

 2020年東京五輪の開催を見据え、インバウンド(訪日外国人旅行者)の受け入れ態勢を整える動きが加速している。鉄道駅の案内表示板の改善もその一つだろう◆先月、東京の大規模ターミナル、新宿駅を視察した遠藤利明五輪担当相は、乗り入れ路線ごとに案内表示板がばらばらなのを見て、「誰もが分かりやすく、使いやすい駅に」と統一的な分かりやすい表示の必要性を強調した◆鉄道各社も手をこまぬいてきたわけでない。駅名をローマ字と数字で表す「駅ナンバリング」は、首都圏の主要駅ですっかり定着。最近はホーム上や改札口付近にタッチパネル式デジタルサイネージを導入し、乗り換えルートの検索や沿線の観光情報の提供も始めた。多くの人が分かるように情報を発信するのは思いのほか難しい◆鉄道と分野は違うが、記者が書く原稿にも同じことがいえる。読者に正確な情報が伝わっているのか、常に不安がつきまとう。できるだけ丁寧にと思うと情報過多になり、かえって分かりにくくなることも。情報発信の仕方で、内容の伝わり方も変わってしまう。「...

【第2章、終了です】建設業「命」の現場で・10/第2章・住まいに明かりを

 ◇試された突破力◇   東日本大震災で被災したが、災害危険区域からは外れたため、自主再建で集団移転を行った久保野地区(仙台市宮城野区)。住民の伊藤淳・寿江夫妻には、思い出の資料がある。13年2月、デベロッパーとして参画するオオバが作成した事業概要書だ。移転先の図面、事業の進め方、コスト縮減アイデア、そして、やり遂げるという確固たる意志。抱いていた不安が払しょくされた。本当に移転できる-。ようやく確信を持てた瞬間だった。 続きはHPで  ご意見・ご感想をメールでお寄せ下さい。宛先は東北支社・牧野洋久(mak@decn.co.j...

2015年11月20日金曜日

【回転窓】迎える側も自制を

会社帰りに立ち寄った東京・渋谷の薬局で、中国人客が争うように胃腸薬や湿布薬に手を伸ばしていた。いわゆる爆買いである▼先日出張した沖縄でも、品質の良い日本製の医薬品を求める中国人客が急増し、地元の人々が薬を買えないとの話を聞いた。地方都市では薬の供給量も少なく、問題となっているようだ▼こうした爆買い行動に眉をひそめる人がいるが、日本人も批判できたものではない。北陸新幹線の開業後、富山のスーパーでは鮮魚が不足したそうだ。新鮮な刺身を売りにした弁当販売業者が、観光客の増加を当て込んで買い占めたのが原因らしい▼金沢では、新幹線開業後にホテルの宿泊料金や飲食物の価格が急に跳ね上がったとか。人の足元を見る商売のやり方に、地元からも「自分だけが良ければいいという考えはいかがなものか」(前金沢市長の山出保氏)と批判の声が上がった▼「観光客を迎え入れる側は、もうけたいという自分の気持ちを抑えることも大事」と山出氏。便乗値上げをするようでは、観光客にモラルを問えるはずもなかろう。もちろん「おもてなし...

【空港でわくわく】成田空港第3ターミナルビルがグッドデザイン金賞

第3PTBの建設コストは通常の半分。「どれだけわくわくできるローコスト建築を作れるか」と、設計者は知恵を絞った ◇ローコストで効率性と機能性追求◇  成田国際空港会社が成田空港(千葉県成田市)内で整備を進め、今年4月8日に開業した格安航空会社(LCC)専用の「第3旅客ターミナルビル」。建設費を抑えるため、施設の簡素化を図りつつ、効率性や機能性を重視したデザインを取り入れた。15年度のグッドデザイン賞(日本デザイン振興会主催)で、国内空港初の金賞を受賞。審査員からは「分かりやすさ、歩きやすさ、使いやすさ、静かさ、楽しさなど、従来の空港の概念を覆すほどに新しい数々の価値が、誰にでも分かりやすい形で提示されている」と高い評価を得た。  LCC専用の旅客ターミナルビル(PTB)の整備費は供用開始後の施設使用料で賄うため、LCC側からは整備コスト抑制への要望が強い。こうしたニーズを踏まえ、成田空港会社は最もコストを抑えられる施設構造をはじめ、内装・設備の仕様の簡素化・合理化などを徹底...

【久々にサッカーネタ】広島新スタジアム整備とJヴィレッジ再生で新たな動き

サッカーに関連する環境整備の動きは全国で活発化している(写真と本文は関係ありません)  ◇広島、新スタジアム整備へFS開始◇  広島市は「サッカースタジアムに係る事業の実現可能性調査業務」の委託先を決める公募型プロポーザルで、最優秀提案者に日本総合研究所を選定した。履行期限は16年2月29日。  業務は、スタジアムの建設候補地(旧市民球場跡地と広島みなと公園)の絞り込み、事業主体、事業スキームなどについて一定の方向性を出すことを目的としている。  具体的には、2カ所の候補地の比較検討を行い、最終的な候補地の絞り込みに向けた根拠を整理する。検証する項目は▽本体工事▽付加機能(ショップなど)の整備▽付帯工事▽大規模改修▽管理・運営-に要する概算事業費の算出と比較。これをもとに、事業スキーム・運営方法、資金調達方法、事業採算性評価、経済波及効果の算出などを検討し、MICE(国際的なイベント)施設整備も含めた事業の実現可能性を調査する。  スタジアムの前提条件は、日本サッカー協...

【コンクリ打設へ準備着々】八ツ場ダム(群馬県長野原町)本体工事、基礎掘削の半分完了

基礎地盤の掘削が進むダムサイト=19日午前、群馬県長野原町で  国土交通省関東地方整備局は19日、群馬県長野原町の利根川水系吾妻川で進めている八ツ場ダムの本体工事で、堤体コンクリートの打設に向けた基礎地盤(60万立方メートル)の掘削が5割の進ちょくに達したことを確認した。14年8月にダム本体工事の施工者が清水建設・鉄建・IHIインフラシステムJVに決定してから約1年3カ月。発破作業などを繰り返し、ダムの堤高116メートルのうち約70メートルの深さまで地盤を掘り下げた。掘削は16年5月末に完了する見通しだ。  ダムサイトでは、山の斜面の硬い岩盤を発破で砕いた後、バックホウなどで周辺を掘削する作業が1月に始まった。1回の発破で使う火薬の量は25~300キログラム程度。4月からは日曜を除きほぼ毎日、発破作業が行われてきた。  堤体の安定を支える基礎地盤の造成は、出来栄えに高度な正確性が求められる重要な工程。関東整備局八ツ場ダム工事事務所の担当者は「工夫の一つとして、施工者はバック...

【先を見据えた動きか】積水ハウス、鴻池組と業務提携/持ち株会社の筆頭株主にも

 積水ハウスは19日、鴻池組との業務提携と、鴻池組の持ち株会社である鳳ホールディングス(大阪市中央区、蔦田守弘社長)との資本提携を同日付で行ったと発表した。  得意とする事業領域が異なる積水ハウスと鴻池組は、今回の業務提携により、互いの強みを生かした相乗効果を創出し事業拡大を図る。両社の協力関係を明確化するため、積水ハウスは鳳HDの株式を取得。筆頭株主となり持分法適用関連会社にする。鴻池組と鳳HDにそれぞれ役員2人を派遣。提携を円滑に進める。  積水ハウスと鴻池組は、これまでマンションやオフィスなどRC造物件の開発や宅地開発などで協力してきた。今後の事業環境の変化に対応するため今回、業務提携した。積水ハウスが持つ「住宅」に関する経営資源と、鴻池組の建築・土木に関する経営資源を融合。互いの提案力・営業力の強化を図るとともに、資材の共同購入や施工力の相互融通などにより建設事業全般でのコスト削減を目指す。  両社の協力関係の明確化や業務提携の確実な進ちょくを実現するため、積...