◇点検報告提出した時に達成感◇
橋梁点検業務を担当する橋梁部に所属する。昨年6月の道路法施行規則の改正によって、橋長2メートル以上のすべての橋梁に「近接目視」による点検が義務付けられ、地方自治体からの橋梁点検業務の発注が急増している。
点検業務では、現場に赴き損傷部の状況・度合いなどを調査し、診断を付して報告書にまとめて提出する。
規模に応じて橋梁点検車や高所作業車を使用することもあるが、それでも点検できない箇所は、高欄などに掛けたロープを使って下りながら写真を撮ったり記録を付けたりする「ロープアクセス」という方法が取られる。安全帯を装着するが、難易度の高い作業だ。年間に点検する橋の数は300~400橋。「自分が点検してまとめた成果を報告書にして提出した時に、終わったという達成感がある」と話す。
「高校時代から漠然と建築・土木分野に進みたいと考えていた」。普通科の高校を卒業し、土木系の会社に勤めた後、3年前に転職入社した。
道路橋点検士の資格を取得したほか、今年夏に受けたインフラ調査士(鋼橋、コンクリート橋)の試験にも合格。コンクリート橋の診断に必要となるコンクリート診断士の取得も目指している。9月に行われた社内技術発表会では橋梁点検をテーマに報告し、審査で2位に選ばれた。「会社は資格取得の支援にも手厚く、感謝している」。
夫と大学生になる子どもが1人いる。
(しのはら・かずよ)
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