基礎地盤の掘削が進むダムサイト=19日午前、群馬県長野原町で |
ダムサイトでは、山の斜面の硬い岩盤を発破で砕いた後、バックホウなどで周辺を掘削する作業が1月に始まった。1回の発破で使う火薬の量は25~300キログラム程度。4月からは日曜を除きほぼ毎日、発破作業が行われてきた。
堤体の安定を支える基礎地盤の造成は、出来栄えに高度な正確性が求められる重要な工程。関東整備局八ツ場ダム工事事務所の担当者は「工夫の一つとして、施工者はバックホウのバケットにコンピューター制御の機能を備え付け、掘削の精度を確保している」と話す。掘削を終えた斜面では、コンクリートを打設するまでの風化を抑える作業が進んでいる。掘削で出た土や石は、上流側の水没予定地まで運搬し、ダム湖の造成に活用する計画という。
発破の様子は、ダムサイト付近に設けられた無料の展望台から誰でも眺めることができる。19日は約25キログラムの火薬で岩盤を砕いた。発破の開始前には、事故が起きないよう作業員の退避を徹底。予告のサイレンを何度か鳴らして住民にも注意を促している。ダム本体工事は、16年6月から堤体コンクリートの打設作業に入る。
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