◇設備投資9448億円、ターミナル改修やホテル建設計画◇
新関西国際空港会社は10日、関西国際空港と大阪国際(伊丹)空港の運営権売却入札で、オリックスやフランスの空港運営会社ヴァンシ・エアポートなどで構成する企業連合を優先交渉権者に決めたと発表した。オリックス連合は、事業開始から2060年3月末までの期間に9448億円の設備投資(年平均約215億円)を行い、空港の機能強化と競争力向上を図る。設備投資は、伊丹空港ターミナルビルの改修や宿泊施設の建設などを計画している。
オリックス連合には、関西の有力企業が構成員として参加する。建設関連では大林組、竹中工務店、積水ハウス、大和ハウス工業の4社が名を連ねる。月内をめどに空港運営の特定目的会社(SPC)を設立。新関空会社と基本協定を締結した上で、年内に運営権の設定や実施契約の締結を完了する。事業移管は16年3月末を予定している。
事業移管後は、オリックスやヴァンシ、他の構成員がそれぞれの強みを生かし、施設の充実や格安航空会社(LCC)の誘致、インバウンド(訪日外国人旅行者)の対応強化などを実現する。
運営権対価等支払額は年間490億円で、売上高が1500億円を超えた場合は超過額の3%を追加で支払う。履行保証金は1750億円を超える。2059年度の経営目標値は▽発着回数39万回(関空25・5万回、伊丹13・5万回)▽旅客数5751万人▽営業収益2509億円▽EBITDA(営業利益+償却費相当)1209億円-などを設定している。
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