2015年11月11日水曜日

【どんな街になるのかな】日建設計が国際設計コンペで優勝

緑と都市空間の融合が特徴的なブオナ・ビスタ地区のイメージパース
 日建設計がンガポール都市再開発局(URA)主催の「レールコリドー国際設計コンペティション(RFP)」のマスタープラン部門で優勝した。旧マレー鉄道跡地(レールコリドー)をパブリックスペースとして再生する国家プロジェクトで、同社は今後、提案したマスタープランの修正業務と、先行実施エリア(旧ブキティマ駅からヒルビューロード間4キロ)の基本計画業務を行う。納期は来年上半期中。

 レールコリドーは、シンガポール南部の旧タンジョンパガール駅から北部のウッドランド国境地区までを結ぶ旧マレー鉄道の跡地(24キロ)。政府は産業振興を支えてきた線路の再生を目指し、国際コンペの実施を決定した。

 日建設計は、現地のランドスケープ事務所のTierra Designやエンジニアリング事務所のOve Arup & Partners Singaporeとデザインチームを編成し、世界各国から64チームが参加した審査で、跡地再生のための概念マスタープランと跡地に沿って点在する10カ所の重点エリアのデザイン提案を求める「マスタープラン部門」で優勝した。

 同チームの提案は、緑豊かな生態系を維持しながら、市民に愛されるパブリックスペースの構築を目指す「Lines of Life」。跡地に緑地、遊歩道、自転車道、休憩所、案内所、レンタサイクルステーションなどを整備し、南北のつながりだけでなく、東西に位置するコミュニティー同士の関係性を紡ぎ合わせる周辺開発も視野に入れた豊かな生活環境の創出を提案し、「よく考え抜かれた戦略的で強固なマスタープラン」と高く評価された。

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