東北地方整備局が17年度の開通を目指し整備を進める相馬福島道路・霊山道路の七ッ窪トンネル(延長1404メートル)がこのほど貫通し、13日に福島県伊達市霊山町石田で貫通を祝う式典が開かれた。同道路に設置する7本のトンネルでは5本目の貫通となる。延長は7本のうち最も長い。飛島建設が13年2月に工事に着手。同9月から、NATMで掘り進めた。今後は、16年3月の工事完成に向け、覆工コンクリートなど仕上げ作業を進める。
相馬福島道路は常磐自動車道と東北縦貫自動車道路を結ぶ延長45キロの自動車専用道路。被災地の復興を後押しする復興支援道路に位置付けられている。渋滞解消や冬季の安全な走行が可能になることから、開通を望む地域の期待が大きい。同トンネルの幅員は12・0メートル。完成後は2車線の無料区間として供用される。式典では、鏡開きやくす玉開披を行い、掘削の無事完了を祝った。
あいさつした福島河川国道事務所の永尾慎一郎所長は「相馬福島道路は震災復興のリーディン
グプロジェクトであり、異例の早さで事業を進められるのは地域住民や施工者の協力のおかげだ。飛島建設には十分に実力を発揮してもらい、復興への熱意を持って工事を手掛けてもらった」と謝意を表すとともに、「現道は急カーブが多く信頼性の面で課題が多いが、開通後は走行時の安全性が高まり、浜通りと中通りの連携も強化される」と展望を述べた。
飛島建設の伊藤淳常務執行役員東北支店長は「近接地で当社が施工を担当する宝直、金弁蔵を含め、今回で3本のトンネルがすべて貫通した。最後まで気を抜かず安全第一で工事を進める」と語った。
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