全国建設業協会(全建)がまとめた会員企業の女性職員在職・採用状況調査によると、9月1日時点の女性職員が1年前に比べ1519人増加していた。1年間の女性職員の増減を調査したのは初めてで、増加人数から減少人数を差し引いた純増数は技術者で398人、技能者で62人、事務職員では1059人となった。技術者と技能者の増加人数は計460人。全建は、「積極的な採用の傾向がみられる」と受け止めている。
全建は、女性の入職者を増やすための考え方などを示した「建設業における女性の活躍の場の拡大へのロードマップ」を3月に策定し、入職を支援している。調査は、会員の動向や関連施策の効果を把握するために行った。
会員1万9426社のうち、女性職員の増減に関しては8160社が回答し、その13・7%に相当する1097社が14年9月1日時点との比較で女性職員が「増加」したと回答した。職種別に見ると、技術者(回答7422社)は317社、技能者(7206社)は98社、事務(8115社)は902社がそれぞれ「増加」と答え、増加人数の合計は1519人となった。
現場のトイレや更衣室の状況も聞いた。回答のあった4万8670現場のうち、女性が働く現場は5・5%。この項目に答えた1250社で女性用トイレを現場に設置していたのは9・9%、一部設置は14・6%で、64%以上が男女共用だった。女性更衣室について答えた1245社では、すべての現場に設置が5・2%、一部設置が9・3%、男女共用8・8%で、「ない」が76・6%だった。全建は、結果を踏まえ、処遇改善や女性の活躍を後押しする取り組みに一段と力を入れる方針だ。
47都道府県建設業協会のうちの44協会・8459社(回収率43・5%)が回答した今回の在職者調査によると、9月1日時点の在職者は29万9031人(前回調査〈回収率36・3%〉26万3050人)。女性職員は3万4950人(3万2658人)で、構成比率は技術者15・4%(16・7%)、技能者2・4%(2・9%)、事務82・2%(80・3%)となった。最近1年間に採用した女性は2978人(2590人)だった。
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