後援に加わった厚生労働省建設・港湾対策室の職員(前列) と日建協・田中議長(前列右から2人目) |
◇「当たり前に休める産業」へ◇
統一土曜閉所運動は、6、11月の年2回、決められた土曜日に現場を閉所するよう、加盟組合が労使協働で取り組めるようにする活動。02年から実施しており、この11月の運動が27回目。14日を閉所日と決めて展開する。前回は、閉所日を別の日にする「読み替え」を含めた全体閉所率が61・1%と6年ぶりに上昇に転じた。
厚労省が後援に加わったのは、国交省と連携して4月に「建設産業の担い手確保・育成策」をまとめ、「魅力ある職場づくり」「人材確保」「人材育成」の施策に取り組んでいることが背景にあり、土曜閉所運動がこれらに合致すると判断したためという。
厚労省職業安定局の広畑義久雇用開発部長は、後援に当たり「休むことの大切さを建設産業全体に広げてほしい」と述べ、運動を通じて適正な工期のあり方に対する社会全体の理解促進にも期待を寄せている。谷直樹建設・港湾対策室長も「現場での一人一人の意識改革が大事。魅力ある職場づくりで建設産業のイメージアップを」とエールを送った。
日建協は統一土曜閉所運動への国の協力を得ようと、これまで内閣府と国交、厚労両省に後援を依頼。厚労省が加わったことで後援者として3府省が出そろった。全産業の労働行政を所管する厚労省の後援は、「民間工事の施主となる産業界にも協力を求めていくきっかけになる」(日建協)と期待している。
このほか、建設業振興基金(内田俊一理事長)、日本建築士会連合会(三井所清典会長)の2機関も今回から後援に加わった。これにより後援機関は計11に達した。各機関のバックアップを受け、建設産業労働組合懇話会(建設産労懇=日建協、全国電力関連産業労働組合総連合〈全電工労連〉、日本基幹産業労働組合連合会〈基幹労連〉建設部会、道路建設産業労働組合協議会〈道建労協〉、情報通信設備建設労働組合連合会〈通建連合〉、長谷工グループ労働組合)と協力した取り組みを継続していく。
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