2015年11月10日火曜日

【けんせつ小町の鏡!!】15年度建設マスター、8職種の女性13人に称号

 24回目となる15年度の「優秀施工者国土交通大臣顕彰(建設マスター)」と、今回が初弾となった「青年優秀施工者土地・建設産業局長顕彰(建設ジュニアマスター)」で、500人を超える建設職人が新たに「マスター」の称号を得た。このうち女性は8職種の13人(マスター9人、ジュニアマスター4人)と過去最多。土工、建具工、電気工、電気通信工、造園工、建設機械運転工、塗装工、内装仕上工として各地で活躍する「女性マスター」を紹介する。
 

 【建設マスター】


 《土工・菅原光美(すがわら・てるみ)さん(岩手県)工藤建設》
 日々現場内の巡視、作業手順の整備、従事者への周知に取り組む。現場、社内で困ったことを相談しやすい環境や雰囲気作りを心掛ける。支えてくれる会社や仲間、家族に感謝。「女性が働きやすい環境を整えられるよう、頑張りたい」。42歳。


 《電気通信工・山本郁(やまもと・かおる)さん(仙台市)TTK》
 技術者の育成、技術開発・改善に取り組む。「できる時に、できることを、できるだけ」をモットーに、自分が納得できる仕事をすることを心掛ける。社内に多い女性技術者には、「自身の目標を持って頑張ってもらいたい」という。44歳。


 《建設機械運転工・佐藤サユリ(さとう・さゆり)さん(新潟県)加藤組》
 バックホウ、クレーン、ショベルを操り、林道土工、災害復旧、除雪作業などに従事。「現場の人たちが少しでも楽に作業ができるように、安全第一で作業をしたい」。自分を受け入れてくれた会社、支えてくれた家族に感謝。50歳。


 《造園工・吉田千佳(よしだ・ちか)さん(京都市)植彌加藤造園》
 世界遺産を含む公共、民間の緑地・庭園の工事や維持管理を手掛ける。自身の仕事だけでなく、後進の指導も「継続は力なり」を重視。欲張らず、毎日こつこつ積み上げていくことが経験になる。一生勉強。まだまだこれからと精進。40歳。


 《電気工・松田喜代見(まつだ・きよみ)さん(奈良県)松田電気工業》
 主に施工図の作成を担当。ISO内部監査員として工事の品質維持・向上にも努める。住宅で基礎を学び、その後、学校、病院、老人施設も担当。作業工程を把握し、素早く決断を下すことを心掛ける。「情熱を忘れずまい進したい」。47歳。


 《電気工・岡田〈麻植おえ〉まゆみ(おかだ・まゆみ)さん(徳島県)岡田電機工業所》
 電気工事士や建築配管・管工事施工管理、建設業経理事務士の資格を持つ。心掛けているのは「お客さまの話をよく聞き、プロとして最良の方法を提案すること」。業界の講師として全国で後進の指導も。電気工事業の魅力を伝えていく。49歳。


 《建具工・井上佳代(いのうえ・かよ)さん(福岡県)井上鋼業》
 サッシの施工に携わり二十数年。仲良く楽しく、皆で仕事することがモットー。安全は特に厳しく指導し、取り付け精度を重視した施工に当たる。受賞で誇りと同時に、責任感も増す。「建具工の学校を設立し、指導者として活動したい」。47歳。


 《建設機械運転工・金石倫子(かないし・のりこ)さん(長崎県)西部道路》
 アスファルトフィニッシャー、マカダムローラー、タイヤローラーを操り舗装工事に従事。「大変な事もあるが、やりがいもある」。試行錯誤の経験を伝え、常に安全第一を優先するよう後進を指導。これからも誇れる道路づくりを。59歳。


 《電気工・辻まゆみ(つじ・まゆみ)さん(熊本県)迎田電設》
 社の代表。経営管理と現場の安全管理を担う。現場従事者の知識と技能習得の指導を行う中、自身も技術者として多種の資格取得に励むよう心掛ける。「私を支えてくれたスタッフと関係者のお力添え」が今回の受賞につながった。52歳。

【建設ジュニアマスター】



 《塗装工・中村麻実(なかむら・まみ)さん(青森県)前田塗装》
 仲間との連絡を的確にすることに加え、顧客への伝達も事細かく行うことを心掛ける。後輩に「なぜこの作業をしなければならないか」を教える。育児をしながらの仕事は、社長や社員の協力、家族のバックアップがないと困難。29歳


 《建設機械運転工・大崎友里(おおさき・ゆり)さん(宮城県)水谷建設》
 ダム建設、原子力発電所造成などに従事。他の作業員と常に相談し、安全で効率よく作業が進むよう心掛けている。今回の受賞は「一緒に現場で働く人たちのサポートのおかげ」。ますます気を引き締めて作業に取り組む。31歳。


 《内装仕上工・村田真理(むらた・まり)さん(大阪市)田井建装》
 軽鉄下地を組み、ボードなどを貼って壁や天井を作る仕事。気を付けているのは、後戻りのないよう一つ一つの作業にきっちりと取り組むこと。「与えられた時間や材料の中で最も良い仕上がりとなるようにする」。腕に磨きをかけたい。34歳。


 《造園工・吹上笑美(ふきあげ・えみ)さん(山口県)多々良造園》
 技能五輪全国大会、全国造園技能大会にも出場。常に心掛けているのは、「目の前の作業をするだけではなく、先を見据えた行動」。後進に人間力を養ってもらえるような環境づくりにも努める。現状に満足せず、まだまだ頑張る。31歳。

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