近畿日本鉄道、キャノンマーケティングジャパン、KDDIの3社が鉄道の線路や送電設備の異常をいち早く把握する情報収集システムの実用化を目指している。
4GLTEの通信ネットワークに対応した自律飛行型のスマートドローン(小型無人機)と高精細な映像が撮影できるカメラを使い、自然災害などの発生時に線路や送電設備に異常がないかどうか上空から確認する。
駅と駅の間隔が長い区間や山間部区間などは検査員が現地に赴き状況を把握するまで時間がかかり、2次災害などのリスクも想定される。近鉄は総延長500kmの鉄道網を保有しており、より効率的で安全な確認技術の確立を急いでいた。ドローンのLTE通信モジュールと運行管理システムはKDDIが提供。長距離区間や山間部区間にも対応可能な自律飛行の実現を目指す。カメラの遠隔制御技術や長時間の飛行が可能なドローンはキャノンマーケティングジャパンが提供する。
3社は来年2月から実証実験を開始する。ドローンの制御やデータ伝送は通常、2・4GHz帯の電波を利用する。今回は4GLTE通信モジュールを搭載するため、既設の無線局などの運用に支障がない範囲で、実用化試験局の免許を取得し実験を行う。
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